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第五章・7

「本格的に寝入ってしまう前に、話しておきたいことがある」 「何でしょう」 「遥の、一日のスケジュールは改善すべきだ。このままだと、体を壊す」 「でも」 「解ってる。弟のために、金が要るんだろう? ちゃんと代わりの職を提案するよ」  了の提案とは、日中6時間働いているコンビニを辞めて、2時間ジムで体を動かす、といった内容だった。 「空いた4時間は、体をゆっくり休めるんだ」 「ジムにお勤めするんですか?」 「そうじゃない。私と一緒に、ジムに行くんだ。独りでは、つまらなくてね」  ジムに付き合ってもらったら、週休二日で日給1万円を支払う、と了は言う。 (日給1万円!?)  一日2時間で!? 「それは願ってもない話ですけど。僕、了さんのトレーニングにお付き合いできるんでしょうか」  体脂肪率12%の了だ。  かなりハードな運動をしているはず、と遥は考えた。

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