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第七章・3
朝の電車に乗って、帰宅する。
周囲は、今から働きに出る人たちで溢れているのに。
(僕、いつか日中に働く仕事に就けるかな)
疲れて綿のようになった体を押して、小さなアパートに帰った。
「おやすみなさい……」
そのまま、寝入ってしまう遥だ。
最近では、布団すら敷かなくなってしまっていた。
夢の中でも、遥は身体をさいなまれていた。
無理に、喉奥でフェラをさせられる。
延々と、2時間も乳首責めをされる。
全身を、舌で舐めまわされる。
「うぅ、やめて。もう、僕を苛めないで……」
浅い眠りは、うわ言を産む。
やめて。
放して。
助けて、航大。
助けて、了さん。
「うぅ……、ん、ん?」
正午過ぎ、アパートのドアを叩く音に、遥は目を覚ました。
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