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第七章・4
慌てて起き上がり、そっと外を伺うと、そこには了が立っていた。
「了さん!?」
すぐにドアを開け、遥は了を部屋へと迎え入れた。
「今日は、ジム休みの日じゃなかったですか?」
「うん。会って話したいことがあって」
了の運んで来てくれた空気は、遥の萎えた心を立たせてくれた。
手早く湯を沸かしていると、了は手土産のケーキを広げてくれた。
「ありがとうございます!」
「若い子は、甘いものが好きかと思ってね」
了さんだって、若いのに。
いや、もうアラフォーだから。
こんな他愛もない会話も、救いになる。
お茶を淹れケーキをいただく頃には、遥の目も心も、すっかり覚めていた。
「お話しって、何ですか?」
「うん。先だって、弟くんの手術の話をしただろう」
航大の件と知り、遥はわずかに身を乗り出した。
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