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第七章・6

「私はもう、遥に夢中なんだよ」 「あ、ありがとう、ござ、いますぅう!」  いつものように道具責めの後、激しく腰を打ち付けながら、遠山は遥に話しかけていた。 「どうだ? 気持ちが悦いか? 私の遥」 「あぅう! いい、ですッ! すっごく、感じます!」  今度はバックからだ、と遥は身体を裏返され、背後から犯された。 「んぁ! ヤぁ、あ。はぁ、あんッ!」 「耳を澄ますんだ。いやらしい音が、聞こえるだろう?」  遥は逆に、耳を塞ぎたかった。  あらゆる濡れた音に、肌を叩く遠山の音。  それに加えて、彼の荒い息遣いが耳元に寄ってきた。 「遥、このクラブ辞めなさい」 「え?」 「私が君を、買いあげよう。いくらだ? 君は。今度、オーナーに掛け合ってあげるから」  そ、それは! 「いけません。そ、それは、できません」  なぜ、と遠山は甘い声を吐く。 「君は私を、愛してるんだろう? 私も君を愛してる。そんな二人は、結ばれるべきだよ」  ぐッ、と遠山のペニスが遥を奥まで刺し貫いた。 「あぁああ!」 「ほぉら。君はもう、私から離れられないんだよ」 (イヤだ。助けて、誰か!)  そこに、落ち着いた声のアナウンスが響いた。 『お客様、商品のお買い上げは出来かねます』  了の声だった。

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