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焦る気持ち ※
それから2日経って、また木曜日がやってきた。早く修作先輩に会いたいという気持ちが抑えられなくて、今日は珍しく朝イチでメッセージを送った。早く送ったところで、すぐに会えるわけではないのに。
いつもは返事が来るまで少し間があるのに、今日はすぐに既読という文字がつき、程なくしてOKの返事が来た。いつもと同じ大好きなゆるキャラのスタンプを送って、オレはスマホの画面を閉じた。
それからはもう、放課後の事しか頭になかった。授業の内容も、友達との会話も、全く頭に入らないほど。
「電気もつけないでどうしたの?」
夕日のオレンジだけでは明かりの不十分な薄暗い教室。いつもは来てすぐに明かりをつけるのだけれど、今日はその行為さえ頭から抜けていた。ドアの方を振り返って先輩の顔を見たら、もう駄目だった。
ねぇ先輩‥オレ、今どんな顔してる?
先輩に触れたくて触れたくて仕方ないよ‥
「いちの‥」
「先輩、早く‥しよ?」
先輩の手を引いて乱暴に机に座らせると、オレは一目散にベルトに手をかける。一緒にすることも忘れて一方的に刺激を与え始めると、先輩は少し戸惑った表情を見せて珍しく抵抗した。それでもオレが動かす手を止めないでいると、先輩のはすぐに硬くなって、それで‥いつもより敏感に反応しているように思えた。
「‥‥んっ、あ、あぁっ‥‥は、ぁっ」
十分すぎるほど濡れた指で先輩の好きな部分をなぞると、オレの肩にしがみついた手に力が入り、その口からは甘い喘ぎが漏れた。こんなこと初めてで、オレは驚いて一瞬動きを止めたけど、同時に自分の身体がゾクゾクと震えるのを感じた。その声があまりにも官能的だったから。
「声珍しー。ねえもっと聞きたい」
「や、やだ‥‥!んっ、あ、あ、あぁ‥っ!」
「先輩えろ‥‥」
先輩の声を聞く度にオレの身体は驚くほど熱って、直接触られていないのに体中の血液が全て一点へ流れ込むような感覚に陥る。先輩の吐息が顔にかかるだけでイきそうだった。
「あ、あっ、あっ、も、イくっ‥‥‥っ!」
「いいよ‥先輩、出して‥っ」
シャツを強く掴まれた瞬間、手の中に生暖かい感触が広がった。肩で荒く呼吸をしている先輩はしばらく動けないでいて、オレのシャツを掴む手を離そうとしない。
目の前には大好きな先輩。緑色の髪も、紫色の瞳も、今はすぐ手の届く場所にある。
‥キス、したいな
そう思うと身体は無意識に動いていた。虚ろな表情の先輩を覗き込むようにゆっくりと顔を近づける。‥だけど唇に触れる直前で気づかれて、いつものように逸らされてしまう。
これで何度目だろうか。触れたくて触れたくてたまらない場所には、一度だって触れられない。それはきっと、この先もずっと同じ。
だったらいっそ‥
顔を逸らされた惰性で先輩の身体に体重を預けると、オレはずっと抑えていた欲を吐きだす。
「‥‥先輩、このままエッチしちゃおっか」
「え‥‥」
「きっときもちいよ」
耳元でそう囁くと、オレはゆっくりと先輩の背中に腕を回した。
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