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寂しがり屋

「篠崎…?」 午後10時。こんな時間に呼び出しておいて、玄関を叩いても出てこない上に鍵は開けっぱなしで探しても見つからない。 あとはここだけか…と寝室の扉をノックした。 こんこん、と音を立てて彼の名を呼ぶと、ガバッと扉が内側に開き暗がりから篠崎が飛び出して抱きついてきた。 「…ッ漢三…ッ」 「ぅわ…っ!…っ…イッテェ…」 勢いが良すぎて尻餅をつく。 どうした、と聞こうとして、漢三は抱きつく篠崎の体が震えていることに気づいた。 (…いつものか) よしよし、と優しく抱きしめて背中を撫でてやる。 「…大丈夫か?」 「……」 無言で首を横に振る篠崎に、困った顔をして頭も撫でてやる。肩からぐす、ずずっと鼻をすする音がして、ふ、と小さく笑った。 「…だーいじょうぶ。俺がここにいるよ。一人じゃない。大丈夫。」 「…っ」 かたかた、と漢三の着物を握りしめた篠崎の肩が震える。 「顔上げて。俺のこと見て?」 恐る恐る顔を上げた篠崎は目一杯涙を溜めていた。頭と腰からは狐の耳と尻尾が生えていて、術もかけてられないほど辛かったんだろうな、と思った。 「…さみしい…」 顔を歪めて篠崎は泣き出した。…知ってる。お前は人一倍、きっと誰よりも寂しがり屋だ。 ようやく落ち着いた篠崎をベッドに寝かせ、上に覆いかぶさって一応聞く。 「…で、呼び出したのは何?抱いて欲しい以外に用件は?」 「ない…」 「ん。始めていいか?」 「…ええよ」 顔を近づければ篠崎が素直に目を閉じた。ちゅ、と軽く音を立てて口付け、角度を変えて何度かキスを落とす。 「ん……漢三」 「ぁ……ん?」 唇に噛みつこうと口を大きく開けると声をかけられた。 「あんな…?…今日は…激しゅうして欲しいねん…」 伏せ目がちに視線を逸らして言った後、上目遣いで見ながら篠崎は俺の背中に手を添えた。そして、体を少し起こして唇を合わせる。 「ん…ん…っ…はぁ…ん」 篠崎の方から舌を絡めてきて驚く。数えるほどしかしてくれなかった篠崎からの深いキスに、先ほどの言葉もあって興奮してきてしまった。 「…っ」 がばっと篠崎を抱きかかえてベッドに押しつけ舌を絡める。口蓋を舐め、歯列をなぞって軽く舌を噛む。ちゅう、と吸い上げてどちらのものか分からない唾液をゴクリと飲んだ。 ぴくぴくと篠崎の足先が震える。きゅ、と爪先を丸めて耐えていた。 「いいのか?そんな事言ったら抑えられなくなるぞ?いいんだな?」 「ええよ、抱いてや…。頼む…忘れさせてくれ」 震えながら懇願されては応えるしかなくて、出来るだけ優しく、でも激しく、愛を伝えるように抱いた。 「あ、あっ♡かんぞ、かんぞぉ…ッ♡…ぁ、はあぁッ♡♡」 何度目か分からないナカイキをして腰がビクリと跳ねる。 ところてんなんてもうとっくに通り過ぎていて、篠崎の陰茎は白濁に塗れていた。 ちゅくちゅくっとその陰茎を手で扱いてやる。そしてまた中を抉った。 「ンァア♡や、あっ♡はぁッ♡ぁん、あっ♡」 汗や涎をだらだらと流しながら篠崎はシーツにすがりつく。 「ぁはあ、ああっ♡んあ♡あっ、んぃ、いい、いっイく、イくっあっや、ふあああッ♡」 びくびくっと体をうねらせて篠崎はまたイく。 「は…はぁ…っかわいい…好きだ、好きだっ篠崎…ッ」 ばちゅ、ごりっと中を抉りながら突く。もう術なんて維持してられなくて、陰茎は狼のそれになっていた。 「あ、ぁっ♡ああ♡抜かないで、やだ、やだっ漢三っ♡」 「抜きたくてもっ抜けねえから大丈夫っだっ」 ごつ、ごつっと奥に当てる。篠崎の中で膨らんだ陰茎のコブが出入り口を塞いでいて腰を引こうにも引けず、奥に奥にと進むしか出来なかった。 「あ、やべ…っイきそう…ッ篠崎、イくぞ、イく、イ…っあ…ッ……く、ぅ…!」 「ひ、あぁああぁッッ♡♡♡」 ビュルルッと篠崎のナカに精液をぶちまける。ぞくぞくっと快感が背筋を駆け上り、脳でスパークした。チカチカと視界に星が散り、ドッと一気に疲れが来る。 「ぁ、はぁ…は…ッ篠崎、篠崎…っ」 汗で張り付いた髪を顔からどけてキスをしてやる。震える舌を絡めてくる篠崎が愛おしくてかなわなくて、また勃ってきたそれをゆるゆると動かした。 「篠崎、まだいけるか…?」 「は、ん、ん、だいじょぶ、いける、もっと…ちょ、だい…♡」 ドロドロのとろとろになった顔で見つめてくる篠崎が可愛くて、ぎゅん、と股間に熱が集まった。 「もう一回、やるぞ」 「ん」 こつ、こつっと軽く当てる。一度イってコブがなくなった陰茎を引いては抜ける寸前で奥にばちゅんと当てた。 「ふぁあ♡あっ♡」 篠崎が胸をそらしてビクつく。そのまま腰を引いては奥まで突いてを繰り返した。 「ああ、あぁあ♡や、ぁ♡んあ、はぁっ」 ごちゅごちゅ、ぱんぱんっと突いているとまたコブが出来てくる。奥に挿れこんでコブが完全に大きくなるのを待った。 「ぁあ、大きい、かんぞぉ…大きいよぉっ♡ばかになる…っ♡」 「なっちまえ、大丈夫、俺しか見てないよ」 こつ、こつっとなるべく奥へ進む。篠崎の息が整うのを待って、またごつごつと突き始めた。 「ぁああ♡はぁ♡…あっ♡かんぞ、奥、奥あたってゆ、や、はあ♡」 「当ててんだよ…っ」 がつがつがつっごんごん、ぐっぐっと奥に挿れるように進む。そして激しく打ち付けた。 ばちゅばちゅばちゅっ!ぐっ、ぐっ!…がぼっ! 「ン゛ア゛ア゛ア゛ッ♡♡♡♡」 がく、と体が反り汚い声で篠崎が喘ぐ。そのままがぽがぽと中を引っ掛けて出し入れすれば、篠崎は喉が枯れるんじゃないかってくらい大きな声で鳴いた。 「は、はっ篠崎♡ 可愛いよ、かわいいっ篠崎…っ♡」 汗が額から顎へ流れて篠崎の腹へと落ちる。 ナカに挿れたままで篠崎の竿を握り、反対の手のひらで亀頭をくるくると擦った。 「あ゛、ア゛ッ♡♡♡それ、らめぇっやらッ♡ぅあ…っ♡はぁッあ゛ぁ゛ッ♡♡」 がくがくがく、と篠崎の膝が揺れる。反応が可愛くて愛しくて、擦る手を速めた。 「ゔあ゛あ゛ッ♡はあ゛ッ!あ、アッ♡んや、やぁッイッちゃ、イッちゃう、変になるッや゛ぁあああッ!!♡♡♡」 ぷしゃっと握った篠崎の先端から透明な液体がぶちまけられた。 「はっ、は、潮吹いたのか…ッそんな、気持ちいいか?なぁ、篠崎、俺で…ッそんなに感じてくれてんのか…?」 「あ、ぁ♡気持ち、きもちいい、漢三♡漢三っ♡」 両手を伸ばしてハグを強請る篠崎に抱きつく。篠崎が漢三の首と腰に手脚を絡めてギュッと固定した。 「このままもう一回中に出すぞ。いいな?」 「ん、うん、うんっ出して…っ漢三…ッ♡」 こくこくとうなずく篠崎をぎゅうと抱きしめて腰を振る。 なるべく奥へ、結腸もがぽがぽと抉りながら穿った。 「あわ、ぁッ♡や、ん゛ッ♡い゛ッはぁ゛…ッ」 「篠崎、篠崎ッ好きだよ、好き、好きだッ」 ぐっぐっばちゅばちゅっと激しく突いて、果てる。 「は、ぁッ!篠崎、しのざき…ッ♡!!」 「ぅあああッッッ♡♡♡」 ドクドク、どぷ…とナカに精液が溜まり、びゅく、びゅく、とナカの収縮に残りを搾り取られた。陰茎を引き抜くと、こぷりと精液が溢れる。 篠崎は気を失ったのか、術を保てなくなり縮んで狐に戻った。体が小さくなると許容量も減るのか穴からどぷりと精液が漏れる。 漢三はそんな篠崎が愛おしくて、しばらく頭や背中を撫でた後、自分も狼に戻って篠崎を包んで眠りにつくのだった。

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