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第9話

果たしてどんな絵を描かれるのかな...。 朝から僕はドキドキしていた。 「朝食を食べたらデッサンを始めようか」 「はい、先生」 テーブルに向かい合い、朝食を取りながら、僕たちにはもう何気ない会話。 だったのだが....。 いつも通り、デッサン前、バスローブを持ち、シャワーを浴びる為、浴室に向かう僕は先生に引き止められた。 「使い方はわかるかな」 手渡されたのは....イチジク浣腸。 「ま、まあ...わかります....」 「シャワーの前にそれを使ってからアトリエに来てくれ。先にアトリエにいるから」 「は、はい....」 手のひらにあるイチジク浣腸に戸惑いながら返事をした。 先生の指示通り、浣腸を済ませ、シャワーを浴びた。 一抹の不安を抱きながら。 アトリエに入ると、先生もバスローブ姿で煙草を吸っていた。 僕より先に先生はシャワーを浴びていたけど...。 まさか、な一言が脳裏に浮かぶ。 「そんなに怯えなくていい。ほら、おいで」 先生へとゆっくり歩き出す。 立ち上がった先生は僕のバスローブを脱がし、先生もバスローブを脱いだ。 見た事のなかった先生の裸体。 思いのほか、胸板が厚く、男らしい姿...そして、視線を落とし、釘付けになってしまった。 先生は勃起していた。 僕のモノより遥かに太く長い。 「絡みを描きたかったんだが、撮影でないと無理だと気づいてね」 「か、絡み....」 「大丈夫。痛くはしないから」 先生は優しい笑みを浮かべるも....。 「ぼ、僕、ゲイじゃありません」 先生が怪訝な顔になった。 「まあ、そうかもしれないけど。アナル、気持ちいいんだろう?毎晩、指を入れてオナニーしているみたいだし」 顔から火が出た。 「し、知ってたんですか」 「偶然、開けたら。祐希は夢中で気づかなかったみたいだけどね」 羞恥心で思わず、僕は両手で顔を覆った。 「わかっているよね?仕事だって」 「....わかってます」 既に三十万も頂いている。 覚悟を決めるしかない....ここは僕も男だ。

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