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第21話
「...もしかして、家出?」
「いえ、家出というか...追い出されました」
「追い出された?なんでまた」
「自宅に同級生を4人呼んで、乱交してたんです。その最中に母に見つかりました」
淡々と圭介が語ったが僕も先生も目を丸くした。
「あ!たまたま4人だったんです!クラスメイトの男子とは、男とは無理っていう2人を除いた全員と体の関係がありましたから」
「...まさか、それをご両親に話した訳じゃないよね?」
僕は声を抑え、尋ねる。
「はい、話しました。たくさんのクラスメイトともしているし、中学からずっとしている事だから気にしないで、て。僕は男だし、妊娠もしないから、安心して、て。今まで気付かれなかったのが奇跡ですし」
相当、感覚ズレてるな...と僕は平然とした圭介を見つめた。
「そりゃ追い出されるだろうな...行く宛てがないから、掲示板で男を漁って、寝床を探してたのか」
「はい。それもありますが、セックスもしたかったので」
僕の頭の中、チーン...と鈴の音が鳴り響く。
「...とりあえず、行く宛てがないならしばらくうちに置くしかないな...。掲示板もやたら利用したら危ないし」
そうして、圭介をしばらくアトリエに置くことになった。
「18になったら即売会が開けるように圭介の絵を描くかな...しかし、二ヶ月後、18になる、て本当かどうか...」
先生が難しい顔で頭を掻いた。
「多分、本当じゃないですか?あんなにペラペラと言わなくていい事、言っちゃうんですから。両親にまで」
僕の言葉にはっ、と先生が僕を見る。
「そうか、確かにそうだな。頭がいいな、お前」
「先生の助手ですから!」
えへん!
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