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えっと、まずはチームを紹介します!(6)
彼女は細身でありながら、女性らしい膨らみもあり、着ている真っ赤なスーツがよく似合う。きりっとした目鼻立ちに長い睫毛。世の中の男性は彼女を放って置かないだろうほどの美女だ。
彼女は手にしている手鏡で自分の肌をチェックしている。
彼女は、『肌が荒れている』と言ってはいるが、宝から見ればとても綺麗な肌をしていると思う。こんな山奥でも、都会に住んでいた頃と同じような立ち振る舞いをしている。
彼女は何処であろうがけっして手を抜いていない。だからその言葉はひとえに、自分を庇 っての発言に違いないだろう。
「お前のはただの加齢が原因じゃないのか?」
丞の腕が宝から外れる。
彼の視界にはすでに宝は写っておらず、面倒くさそうに阿佐見を見た。
「なんですって?」
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