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胸の痛み。(5)

 ――これで彼との接点は仕事仲間以外に何も無い。  宝が俯き、端整な顔立ちをした彼から視線を外した、その時だ。 「ちっともよくねぇよ」  いったいどこからやって来たのか。ふいに斎が顔を出した。

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