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初恋 2

俺は大学から帰るために自転車に跨り、駐輪場から外に出ようとしていた。 今日はバイトは休み。 男とダラダラして過ごす。 若干やらしいことになるかもしれない、てか、挿れないだけでヤらしいことは毎日してるんだけどな。 俺が早く帰ると男はとても喜ぶから、たまには早く。 帰ってやらないと。 じいちゃんばあちゃん達は男を芸術家かなにがだとなぜか思っているようだ。 なんでなのかはまた聞かないといけないが。 ドクターが何か言ってるのかもしれない。 「お家でお仕事してるのねぇ」 そう言われている。 男自身は、何の仕事をしているのか、と聞かれたなら、 「主夫だ」 と断言している。 エプロンまでつけて買い物しながらだ。 どデカい、顔までタトゥーの入った男がだ。 なんなの、それ。 エプロンつけた可愛い女の子と付き合いたかったと、言った一言を覚えていて、エプロンをやめようとはしない。 まあ、普通の男女兼用のヤツだからいいけど、エプロンに対するこだわりはすごい。 何十枚も持ってる。 意味がわからない。 でも、オレも日頃家のことをしてくれてる感謝の気持ちをこめて、なん枚か買って贈った。 めちゃくちゃ喜ばれた。 男は何にも欲しがらない。 俺以外は。 それ以外で喜ぶのはなぜかエプロンなのだ。 家事はあまり上手くはないけれど。 でも、頑張ってるのがわかるから、可愛くならない? あんなデカい男のエプロン姿が可愛くなるとは思わなった。 夏にはハーフパンツに上半身裸でエプロンという裸エプロンも、見れる。 まったくエロいとは思わないが、可愛いとはおもうので、本当に末期だ。 可愛い男の待つ我が家へ帰りますか。 そう思っ時だった。 俺の目はいつだってナツをみつける。 どんな人混みも、どんなに離れていても。 見える場所にいるなら、ナツを見つける。、 それは昔の話だと思ってた。 でも、俺はナツを見つけた。 駐輪場の近くの東門ではなく、遠く離れた正門に立つ小さな人影。 わかる。 わかってしまう。 ナツだ。 ナツだった。

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