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初恋 12

「たまに来てた子達がいなくなったりするのは、もう飽きて家に帰ったか、他に面白いものを見つけたんだと思ってたのに。違った!!違った!!」 震えながらカナはナツに言った。 「ユウタは、皆とは違った。カナとユウタはみんなとは違うと思ってた。他の子みたいにバカじゃないと。でも、違う。ユウタは全然違う、違うものなの!!」 カナは怯えていた。 恐怖が15歳の少女を老女のようにした。 綺麗な子だっただろうに、ナツの前にいる少女は、肌もカサつき、目は窪み、年老いていた。 「セイヤはバカだったの。本当にバカ。だから、本気でユウタを独占出来ると思ってた。カナもそう思ってたけど、カナには自信があったから。最後はカナとこの街をユウタは去るんだって。 でもセイヤにはわからなかった。セイヤはバカすぎた。バカだから。だからカナのせいじゃない」 カナはとうとう泣き出したのだった。 その日、カナはユウタと歩くセイヤを見つけた。 2人は古びたビルの非常階段を上がっていく。 そこは屋上まで上れて、その屋上は落ちてくるネオンの下でやれるスポットにもなっていた。 そこで、ユウタはセイヤを抱いてやるつもりなのだろう。 また、セイヤ? 確かにセイヤはどんなキモイ男でも断らない。 余分に金をくれるならなんでもする。 ぜんぶユウタのためだ。 今でこそ、セイヤは美容院で黒の髪に青いメッシュをいれたみたいに染めて、眉を調えカラコンをいれ、化粧までしてる、ジェンダーレス男子だが、昨年のセイヤは、イケてなかったのだ。 服もダサくて汚くさえあった。 その上スゴいバカだった。 躾もなにもされてない。 言葉遣いもなにもない。 10才の子供くらいの知識しかなかった。 エロいこととかだけは妙にくわしいくせに。 足りない子かと思ったくらいだ。 街に1人で初めて出てきたらしく、構って欲しいらしくて声をかけてきたけど、カナ達はそのいけてなさ、かまって欲しい子供っぽさにうんざりして、無視した。 何でお前みたいなのの相手しなきゃいけないんだ。 そう思った。 だけど、ユウタは違った。 「綺麗な顔してるね」 優しく言ったのだ。 そして、その日の内に。 セイヤを今の外見にした。 服を買ってやった。 サウナに連れて行ってキレイにしてやった。 美容院にも連れて行った。 美味しいものも食べさせて。 セイヤは1日で見違えた。 1年前のセイヤは今よりもっと子供だったけど。 小学生位にしかみえなかったけど、外見を盛れば中学生の女の子くらいには見えた。 だからこそ、売れる。 幼ければ幼いほど売れるのだ。 そうユウタも思ったのだろう。 服を買ってもらって、みんなに「可愛い」とか構われて。 ユウタに化粧してもらって。 セイヤは夢うつつだった。 ウゼエ奴と、嫌われてきたんだと思う。 セイヤ、面白くないし。 小学生みたいにさわぐことしか出来ないし。 イケてなかったし。 でも、その日はみんなが変身したセイヤに注目してくれた そこで、ユウタが2人きりで「お話」をした。 何を話したのかは大体わかってる。 身体で稼ごうって話。 何も悪くない。 自分の身体を好きに使って何がわるい? 若い時にしか高く売れないんだから、使わないと損だ。 沢山稼いで、そのお金で夢を叶えたらいいんだよ。 お金があれば、色んなことが可能になるからね。 そんな話。 そして、やり方次第ではとんな相手でも気持ちよくなれるんだよ。 とか。 優しくされ慣れてないセイヤは、自分を変えてくれたユウタにもう参っている。 たくさんの人間を引き連れているような人間が、自分を気にかけてくれるなんて想いもしなかったから。 「可愛いね」 そう抱きしめられて、夢心地になる。 初めて優しくされて、構われて。 キスされて。 性器を弄られイかされて。 ユウタは容赦なく最後まで教えこんだはず。 カナも初めてではなかったけど、そんな感じでユウタと、した。 そしてユウタとした時には感じすぎて死ぬかと思った。 ユウタはめちゃくちゃうまいのだ。 死ぬほどオナニーくらいはしてただろうけど、女も知らないセイヤにユウタはセックスとは何かを教えこんだのだ。 穴をほぐして泣かせただろう。 そこでイカせてあげただろう。 女とするより先に後ろでいくことをセイヤは覚えたのだ。 そんなセイヤのお尻に突っ込んで、ユウタはたっぷり可愛がったのだ。 セイヤじゃないけど、ユウタが初めての男の子を教え込むのは見たことがある。 その子はみんなが見ている前でされた。 冗談みたいに、笑いながら みんながわらって、その子も笑った。 大したことじゃないことを教え込むために、ユウタはそういうこともする。 初めは挿れられて、痛いと泣く。 でも優しく乳首を弄られたり、耳や首筋を舐められて、ゆっくり動き出したなら、女の子みたいに泣き始める。 ユウタは逃がさないから。 見つけたらそこばっかり狙ってくるから。 声を上げて泣くしかないのだ。 脚をガクガクふるわせて、性器から精液を飛ばしながら、許して、お願い、スゴすぎる、と泣くのだ。 あれはカナ的にはちょっと羨ましい。 ペニスと穴とどちらも使えて気持ちいいなんて。 ユウタが男の子を犯しているのは気持ち良さそうで、羨ましくなる。 そして、セイヤもそんな風に女にされたんだ。 と、カナは知ってる。 もう次の日から、ユウタがしゃぶって、と言ったらみんなの前でもしゃぶるようになったから。 みんなが見たがれば、ユウタはカラオケでセイヤを犯したりもする。 でも、セイヤは大喜びするのだ。 そして、セイヤは次の日から変態達に自分を売るようになった。 すべてはユウタのために。 生まれて初めて優しくされて、気持ち良くされて。 セイヤはバカだから。 ユウタに愛されてる、と勘違いしたのだ。 そんなわけないのに。 でも、だからこそ。 セイヤは稼いできた。 それこそが愛の証明だったから。 だから、いつものご褒美だと思った。 屋上でセイヤはユウタに犯してもらうんだろう。 そう思った。 見に行くことにした。 セイヤはバカなので大嫌いだけど、ユウタにヤラれてるのはすごくエロいから。 ユウタもめちゃくちゃエロくて、見るだけでも楽しかったから。 そんなことしなければ良かったのに。 いや、その方が、良かったのか。 カナはどちらだったのかに悩んでいた。 とにかく、そこでカナは知ったのだ。 いろんな子達がこの通りにやってきて、消えていく。 それは、もう飽きて家に帰ったか、それとも別の場所にいったのだと思っていたことが。 実は違ったのでだったということを。

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