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悪魔 3

背の高い少年が少女のような少年の尻を犯している。 犯されている少年は全裸だ。 靴とくつ下だけは履いてるのがエロい。 いや、だって女の子みたいだからそう、ねぇ。 でも、幼すぎるから、いや、俺はほら、ロリコンじゃないし。 フェンスに捕まってる少年の身体がいやらしそうに揺れる。 ネオンの光が落ちてきて、その動画を現実感のないものに見せていた。 俺達はナツが持ち込んだ動画を見ていた。 童貞の内藤は真っ赤になって顔をそむけ、その顔をニヤニヤとドクターが見つめてる。 キモイ。 まあ、俺も童貞なんだが、性行為には慣れてますので。 そう、非処女だ、泣ける。 それに内藤と違って俺は一生童貞決定なんだ。 あの男と一緒だから。 そういや、ちょっと前の話だ。 その日、男は「お前がしたいならオレは構わない、オレに突っ込め」と言ってきた。 俺が童貞なのを気にやんだのだろう。 男は女に俺を奪われるのを常に恐れているから。 だが。 かわいいと思ってるけどそれは無理。 男に挿れるのは無理。 だって、俺は本来女の子が大好きなんだ。 まあ、そこはこの男もそうらしいんだけど。 「構わないんだぞ!!お前を女にやるくらいならオレは・・・」 俺のためなら何もかもを本当に厭わない男が決死の覚悟を決めて言ってくれた。 どうりでその前の日の夜明けになん時間も、俺の拡張につかったディルドを正座して眺めていると思ったよ。 どんなプレイされんのかと、期待、いやいや、不安に、なってしまったけどそういうことか。 俺を受け入れる準備をしなければならないと思って悩んでたのか。 俺の返事次第ではそうする覚悟を決めたのだろう。 その気持ちは有難い。 男は本当に何でもしてくれるのはわかった。 俺達は本来ストレートなので乗り越えているようで乗り越えてない線がある。 俺は最初に後ろでイクことを教えられてしまったせいで、後ろつかうのは気持ちいい、くらいのノリだが、男をヤるのはむり。 男にも俺にヤられるってのはそのラインの向こうだったんだろう。 でも。 悩んで決意した。 そこをそこまでラインをぶち破ってもいい覚悟には感動した。 だが、心の底からそれはいらない。 正直。 ノンケらしからぬ発言だが。 俺、ケツの方が良くなっちゃった。 もう開き直っている。 「お前は可愛い。でもお前には突っ込まないよ」 心の底からそう言ってどデカい手をにぎり、俺は男にしっかり言ったのだ。 「俺は中でイクのが好きなんだ。お前のせいで」 正直に言った。 俺の率直な言葉になぜか男は咽び泣き、その夜もイカサれまくったんだ。 「これへがオレへの愛なんだな!!」 と中イキする度に喜ばれて。 俺のシンプルな欲望の話をどう考えたらそうとれるんだ。 中で俺がイク、その1つ1つが男には愛の証明たるロマンチックなものとなってしまったのだ。 コイツは。 存外、ロマンチストなのだ。 ズレまくってるけどな!! 家で良かった。 外での挿入OKのセックスだったら殺されてたと思う。 とにかく、その動画をちょっとエロいとは思ったけど、まあ、俺は普通に見ていた。 俺は本来ストレートだからね。 女の子みたいなとこはちょっとドキドキはした。 認める。 可愛い女の子。 可愛いなぁ。 顔とかお人形さん。 顔。 可愛い。 いや、ロリコン、ダメ、絶対。 俺は頭を振った。 俺を後ろから抱えて膝の上に座らせてる(座椅子だと思うようにしてる)男が突然カッと目を見開いた。 オレンジ色に目が燃え上がる。 殺気が湧き上がる。 髪が逆立つほどの怒りだ。 ホラーかよ。 「ひぃっ」 内藤が怯えて、間違えないでナツの方に抱きついた。 「なんでそっち!!」 ドクターが愚痴り、 ナツも男の気迫に引いてる。 内藤の背中を抱きしめながら。 ナツでもビビるほどに空気は張り詰めていた。 ナツは肉食系ではなく、素浪人系女子なので、内藤も怖くはないらしい。 2人は抱き合って押される気に耐える。 「どうした」 俺は普通に宥めた。 俺絡み以外でこの男はこんな顔をしない。 「そんなガキよりはオレがいい。オレに突っ込め、そのガキに挿れたいと思うくらいなら!!」 男が怒鳴る。 俺が可愛い少年に挿れたいと思ってると勘違いしたらしい。 「そっち!?」 「そうなの!?」 「嘘だろ!?」 内藤、ナツ、ドクターが叫ぶ。 誰がどれ言ったのかはもういい。 「それは要らないと言っただろうが!!」 ガツンガツンと男を叩く。 グーで。 何を。 このバカ何がを!! ・・・誤解されてた。 ドクター、なんだ。 その初めてみせる尊敬の顔は。 「いやぁ、お前大したもんだわ。コイツを組み敷くか。初めて尊敬したね、そんな奴、世界のどこにもいないね」 黙れドクター。 そんな尊敬は要らない。 「へぇ」 なんだよナツその微妙な顔。 世の中にまだまだ驚くことがって? 違うから!! そして、内藤、悩みながらも、オレには分からなくてもオレ達は友達だよ感出してくるな!! 生暖かい目はやめろ!! 「うるせぇ!!しねぇよ!!俺はケツでイクのが好きなんだよ!!」 本音を怒鳴ってしまって、後悔したが遅かった。 「そうだな、オレへの愛だったな、オレへの」 なんか男は喜んでるし、さらに微妙な空気に俺は頭をかきむしり、叫んだ。 へえ。 へぇ。 ふうん。 違う!!!! 「違う!!!」 俺は頭を抱えた。 何が違うのかは、もう俺にもわからなかった。

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