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肉体装置 11

「ケツ振ってイクのがとまんねぇなんて可愛いすぎるだろ」 男が甘く囁いてくるけど俺はそれどころじゃない。 背後から男がいやらしくスライドさせてくる度に、中を硬いソレで捏ねられて、熱く痺れて、シーツを掴んで叫ぶしかないのだ。 「ぐひっ!!ぐあっ!!ぐふぅっ!!」 汚い声で叫んで、痙攣するしかない俺は、どうみても可愛いなんてものじゃないと思うのだが、男にはそうらしい。 「オレのが欲しくて締め付けて・・・オレはいいだろ?なぁ?」 深い場所で重く抉られ、俺はその重さに泣いた。 もう男の形を覚えた俺のそこは、男を欲しがって締め付けてしまうのが自分でもわかる。 熱くてデカくて重い塊が、深く俺を押し広げ、貫いている。 ずん 突かれた。 奥に当たって、俺は泣く。 「あひイィっ・・・ぎぽちいい・・・」 全身を痙攣させて締め付け、それを絞りとる。 甘くてあついのをぶちまけて欲しくて。 目の前がチカチカしてる。 身体の中にある男の存在だけが全て。 ずん また突かれて、狂ったように腰を振った。 それを身体の全てで感じたくて。 コレは俺のだ。 俺の可愛い男だ。 咥え込み、絞り、その形を熱さを衝撃を味わう。 「あひぃ!!ふうぅっ!!あうあっ!!!」 俺は顔をシーツに擦り付け、猫のように尻だけを持ち上げ、貫いている男のそれをもっと深く引き込もうとする。 「デカい・・・熱い・・・好きぃ!!!」 喚くしかない。 すごくいい。 じっくり教え込むようなそれはいつもとはまた違って。 これはこれで良くて、いやらしかった。 いつもの男は俺を狂わせ欲しがらせ、俺が気持ち良さに溺れるように抱き、喰らってきたが、今日のは違った。 どれだけ俺の身体が男のモノを覚えてるいて、それをほしがり求めるのがを確かめるように抱かれていた。 そんないやらしさもあるなんて、オレは初めて知った。 届く寸前で止められ、そこを俺は自分で満たす。 唇に触れるところまで差し出された甘くて熱い毒を自分で舐めとるようなセックスだった。 欲しいから甘い。 甘いから、止められない。 熱くて、危険な毒でも。 俺は望んで焼かれる肉だった。 「オレをこんなに欲しがって・・・」 男の声が喜んでいて、それが嬉しくて俺はまた男を味わう。 男が可愛くて。 熱くて、デカくて、たまんない 「・・・ずんって突いてぇ・・・奥突いてぇ・・・」 みっともなく強請らずにはいられない。 男は目を細めた。 それでもその目は燃えている。 焼かれているのは男で、その炎は俺をも焼いている。 一緒に焼かれてやりたい。 だからいい。 体位を入れ替えられ、男の上に跨る形にされた。 手を離した瞬間、自分の重みで男のが奥に突き刺さった。 「ぐひい!!!」 俺は背中を反らせて痙攣した。 もう俺の性器は勃起すらしてないで、ダラダラと精液じゃないものを流し続けている。 俺が本当に感じるのは中だけだ。 そう、されてしまった。 この男に。 「・・・欲しがってくれ。オレを。お前のモノだ」 男が下から手を伸ばしてきた。 頬に触れるそれを、掴んで頬を擦り付ける。 これは俺の。 俺の男。 実は1度も男の上になったことはなかった。 男は俺を気持ちよくする事ばかりに必死だったからだ。 男は初めて欲しがった。 自分から男を喰らう俺を。 それが可愛くて。 中のモンは全然可愛くないけど、でもヤッパリ可愛くて。 俺は男の上で、腰を振り、上下に自分でスライドして、男を求めてみせた。 俺の。 締め付けながら、腰を上げ奥から入る所まで引き抜いてみた。 男のカリの部分が中をずるりと擦り上げ、襞が裏返しにされる感覚が堪らなくて、ヨダレを流して叫ぶ。 「ぎぽち・・・いい!!」 泣き叫ぶ。 入口らへんの良いとこが潰されて、また身体が溶けて、痙攣する。 足の力が抜けて、また一気に貫かれ、奥に重い質量が当たり、悲鳴をあげて、でもそれに感じる。 自分で動くのはより、男をほしがることだった。 震える脚で、それでも動いた。 もうどこに当たっても気持ちいいそれを、味わいたくて。 だってこれは俺のだ。 俺の可愛い男のだ。 男が見たことのない顔で俺を見つめている。 なんだよ、それ。 泣いてるのか? いや、泣いてはいない、 でも、泣いてる。 「愛してる。オレは・・・お前だけのモノだ」 男の低い声が震えていた。 可愛いかった。 なあ、ちゃんと分かってきたじゃないか。 「愛してる」が。 俺は震える脚で踏ん張って、男のために踊った。 男を手に入れるために、動いた。 男は眩しいモノでもみるかのようにそれを見ていて。 たまに下から重く突きあげて、 俺が自分で限界にいったところで、男も深く俺の中に放った。 崩れ落ちた俺を抱きしめて、男は泣いていた。 涙はないけど泣いていた。 「俺だって。お前を喰えるんだよ」 俺は少し笑った。 男は初めて、許可もないのに俺の首筋を噛んだ。 俺はそれを許した。 俺達は少し、進んだよな。 なあ? 分かれ、俺はお前が可愛いんだ。 「ここからは・・・俺が喰う」 男が低く呻いた。 ここからって。 おい。 もう無理・・・ 「愛してる」 男の声は熱のようで。 俺はつい、絆されて。 マジでそこから喰われた。 何一つ残らないくらいに。

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