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途中ですが、閑話 ドクターの調教1
金髪の男はイライラしていた。
「なんでオレが、あんなホモ野郎のガードなんて・・・」
思わず声に出てしまうが、上の連中はもういないから構わない。
ユウタが何をしているのかがよく分からないけれど金髪男はユウタがキライだった。
援助交際の元締め。
そんなモノをどうしてそこまで上の人たちが大切にしているのかがわからないのだ。
金髪男はユウタがまさか人身売買にまで関わっているとは思っていなかった。
そこはさすがに少数にしか組織でも知らさせれていない。
ユウタが売る子供で組織が大きく稼いでいることも。
せいぜい、上の連中とユウタが出来ているのでは、くらいに考えていた。
でないと、あんなガキに上の連中が目をかけるわけがない。
たまにユウタがかってるガキを食わせてもらってるとかではあそこまでの特別扱いはない。
金髪男は、幹部の1人である、「先輩」のことを思い浮かべた。
そう、それでもまだ若い、彼らはヤクザとはちって新興勢力で、「実力主義」だからだ。
服装もヤクザ等とほ違う、ストリート系のアクセサリーで身をかためて、顔にまでヤバいタトゥーが入っている。
「先輩」に憧れている。
残酷に人を埋めるのも何度も手伝った。
生きたまま埋めるのだ、思い知らせるそのためだけに。
そしてもちろん、掘り起こされることはない。
ヤクザさえ大人しくなるその残忍なやり方に心酔していた。
先輩と、ユウタが抱き合うのを想像した。
先輩はあの自慢の巨根をユウタにつっこんでいるのだろうか
想像の中でユウタが逃げる腰を押さえつけられながら犯されていた。
「気持ちわりい」
思わずそう呻いたが、股間は堅くなっていた。
先輩はユウタの尻を深く抉るのだろうか。
泣き叫ぶユウタの頭を押さえつけて、無理やりねじ込むのだろうか。
深い、深い、指では届かないところに。
ゴツイアレをねじ込んで。
ユウタは泣き叫ぶのだ。
それは熱くて硬いんだろう。
熱くて硬くて、中をこする。
金髪男は我にかえる。
ダメだ
何を考えている。
オレはゲイじゃない。
ゲイじゃない。
今日だって、オカマ野郎をリンチしたところじゃないか。
公園のトイレで毎晩やってる連中がいると聞きつけて、仲間を引連れ、そこでしていた二人組みをいたぶった。
まずは皆の前でそのままセックスをさせてから、皆で嘲笑いながら皆で蹴りあげた。
口の中に靴をねじ込んでやった。
勃起したのは暴力に興奮したせいだ。
自分が女を抱く時も殴って、嫌がる尻を犯さなければ満足できないサディストだと誰もが知ってるからそうだ。
そう。
暴力に酔っただけ。
違う。
違う。
激しく女を犯したあとも。
ゲイをリンチした後も。
1人になった時、そこに指が伸びてしまうのは。
こっそり弄ってしまうのは、
だれも知らない。
指を挿れて、広げて。
指でイってしまうのなんか。
だれも知らない。
バレない。
わからない。
ゲイじゃない。
違う。
でも、今日見たトイレで男のアレを受け入れていたゲイのけつの穴を思ったなら、また股間が硬くなり、触りたくないのに弄ってしまう穴が疼いた。
早く帰ろう。
1人でこっそり。
誰にもバレない。
その後、女を呼んで犯すんだ。
それで、バランスがとれる。
ちゃんと。
ゲイなんかじゃないと証明しなければ。
そう思ったときだった。
頭に強い衝撃が走った。
背後から、誰かに何かで殴られていた。
うずくまったところに、鼻に何か布を押し付けられ、呼吸しただけで意識を失った。
油断した。
敵対する組織に、やられたのだ、とその時は思った。
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