89 / 118

途中ですが閑話 ドクターの調教 2

気が付けばベッドの上で、喘がさせされて いた。 「やっと気付いた?薬の量を間違えたかと思ったよ。オレに限ってそんなことはないんだけどね。しかし、お前重いよ。オレは肉体労働はしないのに」 その男は金髪男にのしかかりながらそう言った。 ドクターだった。 もちろん金髪男はドクターのことなど知らない。 でも、目覚めた瞬間悲鳴をあげた。 つま先から頭のてっぺんにまで、強い刺激が走ったからだ。 「うがっ・・・ああっ・・・くふぅっ・・・ああっ!!」 それが女がよがる時の声のようだと、男は自分でもそう思った。 「カワイイ」 見たこともない、チャラそうな男に笑われた。 頭に血が上る。 何がおこっているのかを理解したからだ。 どこかのホテルの部屋で、全裸にされて、全裸のチャラい男に尻の穴を指で弄られているのだ。 穴はローションでたっぷり濡らされ、自分で散々した時のように緩み、火照り、チャラい男の指をもの欲しげに締め付けていた。 突き放そうとした。 体格が全然違うから簡単なはずだった。 こんな優男、弾き飛ばして殺すのだ。 こんなこと、誰かにバラされる前に。 そして、自分にこんなことをしたことを後悔させるのだ。 生きたまま埋めてやる、 先輩がそうしているみたいに。 でもそうする代わりに金髪男男に出来たのは、身体をくねらせ、叫ぶことだけだった。 チャラい男は指でゆっくりとそこを抉った。 自分でこっそりした時にも、そこはしたくもないのにやめられない場所だった。 でも、その男の指でそうされると、その刺激は自分でする時の比ではなかった。 「ああんっ!!嫌っっ!!ひうっ・・・」 自分から女みたいな声が出てきて、金髪男は驚き、目を見張り、でもやはり声は出る。 「カワいーね。女の子になってるね」 チャラ男がバカにしたように笑う。 それに怒りを覚えるのに、その指が動き出したなら、それどころではなくなってしまう。 その指は。 して欲しかったことを知っていた。 虐めるようにそこを潰して欲しかった。 自分では躊躇して加減してしまうところを、なんの遠慮もなく強く擦りたて、自分なら止めてしまう所をとめずにさらに攻めてくる。 快楽というにはキツすぎるソレ。 歯が鳴り、鳥肌が立ち、身体が痙攣し、勃起した先からボタボタ白い雫が垂れてくる、ソレ。 チャラ男を突き放すことなどできない。 それどころではない。 生まれて初めて味わうソレに酔いしれていた。 「ひぃっ、ああっ・・・やめ、やめぇてぇ!!!」 そう叫ぶ声が甘くなっているのを男は気づいていない。 「結構弄ってるね、思った通り。ここで自分でしてたんだ。すぐに指が3本入るようになったからわかったよ」 そう言われて、秘密を暴かれて、金髪男は怒りに顔を赤くする、が、そこをまた擦られて、泣く。 「ああっ・・・!!」 その声の高さを笑われたのに、穴は喜んでしまう。 「ゲイキライで有名なあんたが、実はアナル弄るのが大好きだなんてね」 そう揶揄されたのに、指に尻を踊らせてしまう。 チャラ男に耳を噛まれて、金髪男はまた震える。 尻を揺らしていた。 指を咥え込み、欲しがっていた。 でも、それを認められない。 金髪男の心がそれを認めない。 だが身体は欲しがっていた。 もっともっと。 「酷いことされたいんでしょ?」 囁やかれた、 チャラ男のモノを握らされた。 チャラ男のモノは立派だった。 深く奥まで届くだろう。 握りつぶすべきだったのにできなかった。 できなかったのだ。 すすり泣いた。 「言ってみて?メス穴にして下さい、男に犯されたいんですって。酷くされたかったんでしょ?めちゃくちゃに犯されたかったんでしょ?」 囁かれた。 もう指は引き抜かれていて、いつだってこのチャラ男を突き飛ばして殴って殺せるのに。 できなかった。 欲しかった。 この男のコレで乱暴に犯されたかった。 ずっと。 ずっと。 男に乱暴に組み敷かれ、犯されたかった。 先輩に犯されるユウタを想像したのは、先輩に犯されたかったのは自分だから。 女の尻を乱暴に犯して興奮していたのは、自分がそうされたかったから。 ひいッ 男は恥ずかしさに子供のようにすすり泣いた。 こんな自分など、認められるはずがなかった。 男達の中で凶暴で恐れられる存在で無ければなならなかったのに。 「言ったらしてあげる、女の子みたいに犯してあげる」 チャラ男はそう言った。 指で乱暴に乳首を摘まれた。 その痛みに叫んだ。 それは欲しかったものだった。 「ここを噛んで欲しいでしょ、ここも虐めてあげる」 乳首をそっと撫でられた。 ビクン ビクン 金髪男はその逞しい身体を海老反りにしてしまう。 「ああっ!!いやぁ!!」 女のように感じてしまう。 何故この男の指はそんな風に触れるのかがわからない。 この男の指は皮膚の皮の中にある、気持ち良さだけを抉り出す。 でも、違う、そんなのじゃない。 もっと違うのが欲しい。 欲しい。 痛く酷くして欲しい。 「女みたいに犯してあげる。その穴をめちゃくちゃに突いて、オナホールみたいに使ってあげる。モノみたいに犯してあげる」 耳を噛まれながら囁かれた。 酷くされたい。 乱暴に犯されたい。 めちゃくちゃにされたい。 ずっと隠してきた欲望。 踏みにじられる快感。 涎が出た。 欲しくて欲しくて、でも認められなかったものが、そこにあった。 「犯して下さい!!メス穴にしてください!!男に犯されたいんです!!お願いします!!」 叫んだ時には羞恥と、引き裂かれたプライド、そしてそれを上回る期待が金髪男を射精させていた。 「犯してぇ!!ぶちこんでぇ!!」 泣き叫んだ。 身体が痙攣した。 認められない欲望を受け入れた、それこそが快感だった。 男に乱暴に犯されるモノになりたかった、 罵られ、乱暴に使われたかった。 身体を痙攣させ、射精が止まらない金髪男をドクターは面白そうに見ていた。 「いいね。ここまでとは。これは催眠術も深く効く・・・」 ひくく呟いて笑った。 そして、まだイッたばかりでけいれんしている男の尻を持ち上げて乱暴に突き入れた。 初めての穴をこじ開け、最初から強引に無理やりうごいていく、 「ああっ!!ひぃっ・・・ああっ」 男は叫ぶが、その身体は喜んでいた。 その苦痛と屈辱こそがこの男が欲しかったモノ。 でもそれと同じ位、引き裂かれていた。 これをそれでも認められない男もいるのだ。 髪を掴んで乱暴に身勝手に使われるのを悦びながら、そんな自分を恥じている。 たくさんの人間をリンチしてまで隠してきた性癖を、バレることを恐れていた欲望を、そうカンタンに認められるものでもないのだ。 だから。 ドクターは楽しんだ。 「メス穴ですって言って」 ドクターに命令される。 金髪男は叫ぶ。 涙をながしながら。 「オレはメス穴です!!ああっ・・・ぐぁっ!!」 乱暴に貫かれ、酷くされるのに喜んで穴を痙攣させながら。 初めてで、無理やり深く貫かれるのを苦しみ、でも、それが欲しかったことを認めて、泣きながら。 「このままだと、おまえ壊れるね。だから術をかけてあげる。男に手酷く犯されて喜ぶ変態だってことを受けいれやすくしてあげるからね。自己嫌悪に陥りながら感じてるの、スゴくいいけどね」 ドクターはもう仕事抜きで楽しんでいた。 「違う・・・こんなのオレじゃ・・・」 認められなくなって、泣き崩れる金髪男の乳首を噛みつき、乱暴に突き上げる。 血が出るほど噛まれて、金髪男は悲鳴をあげながら、また射精した。 「今日ここでしたことを今度再現して貰わないといけないからね、今日はとことん頑張ろうね」 ドクターはもう金髪男の最奥まで拓くために深く腰を送り込んでいた。 慣れない感覚に金髪男が悲鳴をあげる。 でも気にしなくていい。 酷くされればされるほど、それがこの男の願望が現実になることなのだ。 「楽しいな」 ドクターは上機嫌だった。 「許して!!許してぇ・・・!!」 金髪男が泣いた。 何もかもが初めてなのに、一切の加減がなかったし、どこまで犯されるのかにおびえて。 ごりゅごりゅ 奥を執拗に突かれる、こじ開けられようとしていた。 無理やり。 「ひぁあああ!!、許してぇ・・・」 乱暴に抱いてきた女達みたいにないた。 入るはずがないところにねじ込まれた。 その感覚は脳まで串刺しにされるようで。 悲鳴すら失い、全身で痙攣した。 「あんた結構名器だよ」 笑われた。 「許してぇ・・・許してぇ・・」 声にならない声で懇願した。 許されるはずがなかった。 でも許されないことこそが快感で。 そして、それを認めることが金髪男にはできなくて。 だからこそ。 身体も。 その脳内も。 ドクターに作り替えられてしまった。 「支配されたいんでしょ、してあげる」 ドクターの笑い声だけが響いた。

ともだちにシェアしよう!