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第32話《Ⅱ章》月輪と太陽⑤
山が割れる。
かつて草木が生い茂り、樹木が深く地に根を張り、森を形成していた名残の山と呼ばれていた大地が割れる。
地鳴りが空を覆う。
轟き、うねる。
影が白波を飲み込み、黒い波が天に牙を剥いた。
空が嘆き、地が笑っている。
この世界の果てを見透かしたように…………
そして、アマクサに日が射した。
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