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第67話《おまけ+》宰相閣下はズルいα【中編】
まさか。
まさか、まさか、まさか。
「瑠月……さっき……」
「はい、なんでしょう」
「起こした……って言ったよな」
「申しました」
「起こしたって……まさか〜」
「先端を剥いて差し上げたら、元気に勃起しましたよ」
「ミギャアアァァァアァーッ♠!!」
ななな、ナナァァー!!
「輝夜様、落ち着いて。どーどー」
これが落ち着いていられるか。
お前はなんてことをっ。
「フゥーフゥー」
ダメだ。息が整わない。
「興奮しすぎですよ」
「フンヌー」
怒ってるんだ、俺は💢
「輝夜様、室温はいかがでしょうか。息が荒いようですが、暑かったり寒く感じたりはしておられませんか」
今更なに言ってんだ、こいつ💢
「暑いようでしたら、再びお休みになられた輝夜自身様をお脱がせいたしましょうか」
おい。『様』を付けるところ、おかしいぞ💢
(『輝夜自身様』ってなんだ?)
俺のアソコは高貴か。
大体、アソコは大切な場所なんだ。
剥き出しで無防備なんて、とんでもない。皮で守られているべきだ。
(だから、俺のアソコは正しい)
「お前はどうして、暑いと勝手に人のナニを剥くんだ」
「暑くなくても剥きたいですが」
あ、本音出た。
「なんで」
「輝夜自身様にも、私とおそろになって頂きたいので」
(♠💢♠💢♠〜〜)
なんかムカつく〜
「あっそ」
「痛ッ。なぜ叩くのですか」
「………」
「仰って頂かないと分かりません」
「………」
喋りたくない。
「服を汚したの怒ってませんから、話して下さい」
「怒ってるのそこじゃない」
………………って。
「瑠月」
「はい」
「今なんて言った?」
「怒ってませんから、話して下さい」
「その前」
「服を汚したの……」
「それ!」
なぜだ?
「どうして瑠月の服が汚れるんだ」
食事をこぼしたわけではない。
瑠月の服が汚れる要因はどこにもない。
「輝夜自身様が元気にミルクを吐き出しましたので」
………………
………………
………………
「………………ミルクって〜」
「せいえ」
「言うなっ!」
「ザーメンです」
「ナァァァァーッ!!」
(言うなって言ったのにぃ〜)
「はい。ですので言い直しました。ザーメンです。輝夜様は元気ですが、いささか早いですね」
プシュウー
「痛い……なぜ叩くんですか」
「頭から湯気出しとれ」
怒りの鉄槌だ。
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