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第21話 純斗の出した答え①

 今回、MCの人が助けてくれたようなもの。 その助けがなかったら、危うく収録に穴を開けていたかもしれない。 心のどこかで、生放送でないだけ良かったと、思ってしまった。 本当にプロ失格だと痛感した。  何を言っても言い訳になってしまう。 ただただ、申し訳ない気持ちが増す一方だ。  俯いた目線の先に、永人の足元が入ってきた。  「仕事に支障をきたす程、俺の事が嫌い? だったら、忘れて。この前の言葉」  何を言ってるんだよ……。そうじゃない。  言わないと。この1週間考えてたこと。  「忘れられるわけないじゃん! あれは、永人の気持ちだろ? 仕事に私情を挟んだことは、本当に反省している。でも、俺だって悩んだ。どう答えたらいいのか。目を合わすことなくきょうまで過ごしてきたことも、あの日から会話をまともにしなかったこと、避けていたこと、すごく反省してる。きっと永人が1番悩んでいるのに。俺の態度で、きっと傷ついていることもわかっていた。何を話せばいいのか、俺の方が変に意識しすぎて、まともに顔も見れない状態だった。でも、永人のことが嫌いだからじゃない!」  俺の目をジッと見つめて話を聞いていた永人が口を開いた。  「純斗が悩んで、葛藤しているのは見てて分かっていた。俺の告白に真剣に悩んでいる姿を見て、正直嬉しかった気持ちが大きい。ただ、収録中に私情を挟んで、危うく穴を開けるかもしれない程悩ませていたんだと、俺も反省している。そうまでして、悩んでくれてありがとう。今まで通りメンバーの一員として、仲良くしてもらえると助かります」  言いたいことを言って、出て行こうとしている永人の腕を引き寄せた。

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