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1.やけど (2)

 ***  気色の悪い、甲高い、嬌声が聞こえる。  喉が痛い。  その声が自分のものだと知って、胸の奥からこみ上げる不快感が体内を巡った。  ――気持ち悪い。  しかし心とは裏腹に、体はあさましく快楽に溺れた。  それはもう、自分の体ではないみたいだ。 「あ、ああ、あ、あ、」  後ろから知らない男の熱が体の中を出入りするたびに、ケイの中心から蜜があふれ、甘い声が漏れ続ける。  男は興奮しきった吐息で、しきりにケイの背中を湿らせた。  そこからじんじんと、鈍い痛みが広がってゆく。  それはやけどのときのように、皮膚が黒く爛れていく感触だった。

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