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4.キス (1)

 アンリはケイに、「また次に来よう」と言ったが、あれから結局、ふたりはフレンチトーストのカフェには行っていない。  あの日から、毎週土曜日に会うというふたりの習慣は途切れていた。 ・・・  男の青臭い体液を喉奥にぶちまけられて、ケイは窒息感と吐き気のためにむせ込んだ。  この仕事を始めて半年以上になるが、ケイの素人感には定評があって、口淫を含めテクニック的なところがほとんど上達していない。  それを逆に面白がって、教えてやると言ってわざと難しいことを要求する客もいた。  今日も突然、喉の奥まで入れてみろと無理やり口を開かされた。 「あーあー、こぼしたらダーメ。頑張って飲んで、」  と、男は口の中に残っていたものを吐き出そうとしたケイの唇を無理やりにキスで塞ぐ。  全身に悪寒が走って、ケイは思わず身をよじったが、肩を押さえつけられて、さらに深くなったキスで唾液を送り込まれる。 息苦しさのために喉が開き、そこに精液と唾液の混じり合った得体の知れないものが流れてケイの体内に入ってゆく。

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