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5.我侭 (15)
今すぐにでも眠ってしまいそうなケイのおぼつかない足取りを、モトイが支えながらコインパーキングへ向かった。
あと一週間ほどで年の瀬を迎える冬の真っ只中、深夜の空気はキンと冷えていて、吐息が白く染まる。
乗り心地の良いSUVの助手席に座ると、ケイはもう睡魔に抵抗できなくなった。
遠のく意識の中でエンジン音がして、車が移動を始める。心地よい振動に、ケイはとうとう眠ってしまった。
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