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第34話
朝食を終え、一機が来るまでの間、碧唯は威に言われて撮影の練習をする事になった。
「もう少し脚を開いて下さい」
「は……はい……」
椅子に座ってM字に脚を開く。
(は……恥ずかしい……)
女物の下着に履き替えさせられたものの、自分から誘っているようなポーズに碧唯はそう思っていた。
「子豚ちゃん、それで挑発的な感じでカメラを見て下さい」
「はい……」
(挑発的……?どんな感じだろう……)
頭の中で今まで観たアダルト動画の女優を思い浮かべ、それらしい表情をしようとしてみる。
「……いいですよ、すごく……」
シャッターを切る音がする。
「やはり君には大女優の血が流れているんですね。今の顔、ゾクッとしました」
見せてもらった写真には、自分じゃない自分がいた。
「今のポーズと表情、またやりますのでそのつもりでいて下さいね」
「は……はい……」
(ボク……こんなにいやらしい顔してたなんて……)
すごく恥ずかしい気持ちになったが、威に褒めてもらえたので嬉しい気持ちにもなった。
「次は椅子に座ったまま、指を咥えて上目遣いでお仕事をしている時を想像しながらカメラを見て下さい」
「は……はい……」
言われた通りにする碧唯。
(お仕事してる……時……)
威のオスを喉の奥近くまで口に収めるその様子を想像すると、自分の指なのに興奮してしまう。
(あぁ……っ、何か……ムズムズしてくるぅっ……)
「ふふ……っ、何ていやらしい顔でしょうか……」
シャッターを切る音が遠く感じ、碧唯は威が近くに来て呼び止められるまで想像に耽ってしまっていた。
「子豚ちゃん、次はもう少しアップで撮る練習をしますので、僕の指を咥えて下さい」
「あ、あぁっ、はい……っ……」
ドキドキしたまま、言われた通り威の指を咥える。
(咥えるだけ……咥える……)
「子豚ちゃん、ちゃんとお仕事の事、考えていますか?」
興奮を抑えるように自分に言い聞かせていると、シャッター音と共に威の声がした。
「う……っ、んんッ……」
(いけない、忘れてた。けど……っ……)
碧唯はお仕事の事を考えると、ただ咥えるだけでなく、威の指に吸い付いたり、舌を絡ませてしまっていた。
「ふふふっ、子豚ちゃん、本当にお仕事している時みたいな顔ですよ?イケナイ子です……」
シャッター音が何度かした後、威は指を引き抜く。
「はぁ……っ……」
(どうしよう、イケナイ子って言われちゃった。でも……っ……)
「ごめんなさい、ボク、お仕事の事を考えていたら身体がムズムズして……変なんです……」
「そうですか。子豚ちゃん、お仕事が大好きになってきてくれているんですね、とても嬉しいです」
碧唯が恥ずかしさを堪え、目を潤ませながら言うと、威は笑みを浮かべる。
「頑張った子豚ちゃんにご褒美をあげましょうか。さぁ、下着を脱いでもう一度脚を大きく開いて下さい」
「は……っ、はい……っ……」
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