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探索 3
従属者を持つ捕食者の同性愛率は高い。
性の対象になっている可能性はある。
というよりも、現在この国で確認されている捕食者、従属者の組み合わせは全員同性なのだ。
単なる殺戮してまわる、理性を無くして殺しまわるだけの捕食者には異性愛者も同性愛者もいるのだか。
といってもデータがあまりにも少ないので言い切れないことの方が多いのだが。
他の国であらわれた捕食者達についても、まだ良くわかっていないし、まだ捕食者の存在は公的には世界では認められてはいないのだ。
従属者をもたない捕食者は、ただ狂ったように殺戮に狂う獣のようなものなので、性的傾向は関係ない。
そうでない捕食者は同性を求める。
仮定だが。
僕はもとから女が嫌いで男の方が好きだけど。
でも女を抱けないわけではないけどね。
僕が駆除した従属者を持つ捕食者は「狂犬」と「金髪の相方」。
だが「相方」はともかく「狂犬」は男女問わず性行為すらしたことがなかった。捕食者になるまでは。
「相方」もゲイの「金髪」と性行為はしていたが厳密にゲイであったかは疑問だ。
この前の女達は「少女」の言葉から推測する限り、「女」が「少女」とそういう関係になったのは捕食者になってからだろう。
僕は本来男女構わずセックス出来る、そういう性質を生まれもっているから基準にならない。
セックスが大好きなように僕は作られているからだ。
僕の快楽を求める性質、そして傲慢、残忍な性格は設定されたものだ。
まあ、それはおいておいて。
多少の理性を残した捕食者達が性に狂うのは事実だ。
大量の人の死と、特定の同性の身体、つまり、従属者の身体を求め、狂いつづける。
殺戮とセックスの日々だ。
楽しい響きだな。
僕は前からそうだけど。
「犯され、従属者にされている可能性は高いと思う」
僕はそうだろうとほぼ確信している。
犬があからさまに嫌な顔をした。
「・・・抱けもしなかったくせに自分のもんみたいな顔するな、犬」
僕は言ってやった。
それは犬の傷口をえぐれたみたいで、犬が言葉につまってなにも言えなくなっているのがたまらなく楽しかった。
「いい加減にいじめるのは止めろよ、スーツが可哀相だろ」
ガキに怒られた。
ムカッとした。
ガキが犬を庇うのは腹が立つ。
でも犬がかばわれてさらに惨めな顔をしたので、すっとして、この辺で止めることにした。
僕もスーツの【ヤり捨て相手】・・・・もう情報屋でいいか、と同じでコイツは捕食者だろうと思っている。
「やり口が手慣れている。捕食者になる前から商売としての洗脳をしていたヤツだと思う。会場に人を集め、テンションを調整して騙すやり口はそれほど珍しくない。でも、こういうのは普通チームでする。単独でしている奴となるとすくない。でも、全く全てを一人で行うことは不可能だ。金が流れるなら口座屋が必要だしな」
で、そのあたりから僕はソイツを特定はした。
裏の情報網からだが。
「本名不明。詐欺の世界では有名らしいが、口座を買う以外は1人でしているので、どんな奴なのか誰も知らない。でも写真だけは手には入った。口座を売っているヤツの一人が、自分の【店】に用心のために防犯カメラをつけててね」
写真は入手した。
本来ならば外に流れる写真じゃない。
顧客についての情報は顧客が裏切らない限り守られる。
信用こそが意外と大事なのだ。
だが、まあ、そこは、だ。
情報を出してもらう方法は色々ある。
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