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理由 3

 「ああちゃんと死体は部屋のど真ん中に置いてきた。まあ、ちょっと予定とは違った殺し方にはなったけどね。まあ、殺される相手にオレなりの優しさをね」  男は部屋から立ち去りながら、携帯で知らせる。  素人が警備しているこの本部など、男にとっては出入りは容易い。  教団の代表が部屋に戻ってきたら、裸の信者が死んでいるのを見るわけだ。  しかもセックス直後の様子のままで。  あの女は警察に届けるだろうか。  男は確信している。  それはない。  もうすぐ始まる祭が楽しみだ。  沢山死んで。  そして恋人が蘇るのだ。    恋人を抱きたい。  散々したはずなのに、恋人を思うとたまらなくなる。  今度こそ告げる。  「愛している」と。   「ずっと愛していた」と。  言わなかった言葉を。  そしてもう、二度と離れない。  ああ、早くおまえに会いたい。  男は思った。  

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