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ゲーム 1

 「・・・うあっ・・・ひぃ」  男は呻いた。  深く差し込んでえぐってやれば泣き声をあげる。  良く見れば、まだ若くて可愛い男だった。  日本語を流暢に話すが日本育ちとは限らない。  僕と同じで。  綺麗な浅黒い肌とウェーブのかかった髪、大きな黒い目のエキゾチックな外見はちょっとそそられた。  似合わない顎髭を剃ったらもっと可愛い。  僕より少し下かもしれない。  僕より体格はいいが、僕はもとより自分より大きな男を抱くのも嫌いじゃない。  子供の頃から大人を抱いてきたからだ。  歪む顔が可愛いくて、そっと頬を撫でてやる。  「いい子だ」    優しく囁いて、一度抜き、また刺した。  男は絶叫した。  僕は血まみれのナイフをまた引き抜いた。  「両手両脚もなくなったね。長い素敵な手足だったのに」  オレは囁く。  しなやかな手足はもう男にはない。     男は四肢を失い椅子に縛られていた。  きちんと血止めはしており、おまけに輸血までしてやっている。    コイツは頑張り屋さんだった。  指を一本一本足の指から切ってやったのに両手両脚切られても口を割らなかった。     なので僕はとうとう腹を刺すはめになってしまった。    「もう、お前・・・助からないよ。腹を刺してる。すぐに死なないように刺してるから時間がかかるし、輸血もしてやってるから意識もギリギリまで失わないよ」  僕は優しくいった。  真っ裸にして椅子にくくりつけたから、可愛い乳首がまる見えだ。  そっと摘まんで弄ってみるが、さすがに無反応だ。  でも涙を流しながら苦痛に歪む顔は、シてる時の顔に見えなくもない。  丸見えの性器は可哀想に縮こまっている。  ちょっと扱いたけど、やはり無反応だ。  まあね。  「可愛いのに、お前死んじゃうねぇ」  僕は優しく囁いた。  こういう傭兵稼業をしているヤツは生き汚い。    コイツが喋らなかった理由は一つ。  死にたくないからだ。  喋らない限りは殺されないからだ。  だけど今僕は腹を刺した。    もうコイツは助からない。  苦痛に耐えることが生き残ることだったことは終わった。  もう、コイツに望めるのは出来るだけ早く死ぬことだけだ。  刺した場所に指を入れる。  濡れた熱い内臓の感触。  後ろの穴を解す時のように優しくかき回してやると、顔を歪めて叫んだ。  「感度いいねぇ、お前」  僕は耳元で囁く。  またかき混ぜる。  もっと良く泣き叫ぶように。   セックスと拷問は良く似てる。  相手を泣き叫ばせるためにするって意味では。  快楽か苦痛かの些細な差であるだけで。  そしてどちらも、僕の得意分野だ。  僕のモノはガチガチに勃ちあがっている。   ズボンの上からもわかるそれを男にみせつけた。  「ここにコレを挿れたら気持ち良さそう。あんたの後ろにいれるよりいいかもね」  僕は愛しげに男の身体を撫で回した。  腕や脚を失ってもまだ男の身体は美しかった。  切り裂いた場所以外の腹は美しい腹筋をひくつかせていた。  綺麗な胸筋でつくられた胸部。  手足がないからこそ、美しいトルソーのようだった。  僕は胸に口づけた。  男はピクリと身体を震わせた。  恐怖からだか、快感からだとそれほどかわりはしない。  恐怖でも乳首は尖る。  乳首を口に含んだ。  女しか知らなさそうな身体だ。  乳首に歯を立てた。  「ぎゃあ!!!」  男が大声をあげた。  僕がそこを喰いちぎったからだ。  僕は千切れた乳首を吐き出した。  可愛かったのに。  男は今では泣いていた。  殺されることも拷問も、もしかしたらレイプさえ覚悟していたかもしれない。  金を貰って人を殺す仕事だ。  逆に何をされても文句は言えない。  でもこんなことは想像もしてなかっただろう。  「全身噛み千切りながら、腹の傷に突っ込んで抱いてやる」  僕は囁いた。  「お前の新しく出来た穴は後ろに挿れるよりきっといい」  僕は男の耳に歯をたてながら囁いた。  可愛い耳だった。  たっぷり舐めてから、耳たぶを噛み千切った。  男は悲鳴をあげた。  「可愛い」  僕は心から言った。  男の涙と涎にぐちゃぐちゃになった顔は可愛いかった。  「安心しろ、死んだからってお前を犯すのはやめないから。死んだら、後ろも口も犯すし、また違うところに穴を作って犯してもいい」  僕は耳たぶのなくなった耳に囁いた。  「ああ、まだここは可愛がってあげてなかったね」  僕は優しく囁いて、男のモノに触れる。  勃たないだろうが、優しく弄ってやる。  僕はあまり前は触らない。  後ろや乳首でイかすのがすぎだからだ。  泣きじゃくる男の前を優しく擦ってやると、こんな状況にも関わらず、芯を持ち始めてきた。  いや、生存本能だ。  苦痛から逃れようとするためだろう。  ふうん。  僕は優しく両手でつつみこむようにして擦ってやった。  濡れてくる。    「なあ?・・・ここ敏感だから、きっと千切られたらすごく痛いと思うよ?」  僕はもう何で泣いているのか分からないだろう男にささやいた。  手足を失い、腹に切れ目をつくられ、乳首を一つ食いちぎられ、そして今は前を勃起させている男。  それでもあらたな恐怖に目が見開かれる。  「大丈夫。ちゃんとお前が気持ちよくイってから千切るから」  僕は微笑んだ。  強く握れば震えたのは、快楽のせいじゃない。  「そしてその後、お前の腹の傷口を犯す。尻も口も犯す。そして腹にまた違う穴を開けて犯す。お前の中を精液だらけにしてやる」  僕は言った。  愉快な気分だった。    「大丈夫。途中で死んでも、してあげるから。僕はね、死体って結構好きだし」  僕はささやいた。  手は止めない  ガチガチだ。  可愛くなる。  スピードを早めてやる。    死体は好きだ。  さすがに時間がたったのはダメだけど。  命が去ったばかりの身体に感じるのは愛しさだ。    僕が死体に感じる気持ちを説明するのは難しい。  主を失った身体への、耐え難いまでの愛しさだ。  大抵の人間は死体になった方が好きだ。  「ちゃんと愛してあげる」  僕は囁いた。  男は恐怖で目を見開きながら、白濁を吐き出した。    ちゃんといけたのが面白かった。  僕は微笑んだ。  手に力を入れる。  「言う・・・何でも言うから・・・オレの死体を汚さないでくれ!!」  男は泣き叫んだ。  意外なことに男が口を割ったのは、生きているあいだにされることのためではなく、死体にされてからすることのためだった。  「言うから・・・ちゃんと両手両脚と一緒に・・・埋葬してくれ・・・死体を汚さないでくれ・・・」  男は必死で言った。  何かしら宗教的なタブーがあるのかもしれない。    僕は微笑んだ。  「約束するよ」  僕は言った。  僕は大抵の約束は守るのだ。  男は知っていることは全部吐き出した。  それ程多くを知っているわけではなかったが、それでも有用な情報もあった。  全部話した後男は哀願した。  「殺してくれ」と。  僕は男の可愛い顔を撫でた。  少しばかり残念だった。  綺麗な男が苦痛にぐちゃぐちゃになってるのって最高に楽しいんだけど仕方ない。  今回はいたぶることが目的じゃない。  僕は右手を刀に変えた。  「約束は守るね」  僕はすっぱりと男の首を切り落とした。  可愛い首は床に転がった。  身体から離れたらもうその瞬間に意識は無くなるのだろうか。  それとも、数秒でも意識は残っていて、その目で切り離された自分の胴体を見るのだろうか。    ふと思った。    人間ではなくなった僕にはもうわからないことだ。  僕は首を切り落とされても生きているのだから。  僕は首を拾い上げてその頬をなでててやる。  さあ、ガキを取り戻そう。  「犬!!」  怒鳴れば部屋の隅にいた犬はすぐに側に来た。  無表情だ。  首の髪を撫でて遊んでいることにも顔色を変えない。  まあ、コイツは最初にあった時からそうだった。  僕か殺して犯した死体の処理の手配をするのはコイツだからな。  「市内まだにいることは分かった。それも中心街付近だ。目撃証言はむだだ。ホテル、コンビニの防犯カメラという防犯カメラを調べろ。カメラだ。カメラは嘘に騙されない」  僕は言った。    犬は頷き、無線で連絡を入れるように部下に指示した。  携帯等はもう使えない。  どこまでなのかわからないが、詐欺師はネットの中を動き回られるからだ。    モバイルは危険過ぎる。  「死体はどうする?」  犬は言った。  犯すのか、と聞いている。  ガチガチに勃起したままだし、殺した後の興奮はそれをおさめる身体を欲しがった。  頭の落ちた、手足のない、それでも美しい身体なら目の前にある。  気持ちの良い穴がある。  この首にも叫ぶために大きく開かれた口がある。  そこに挿れても楽しめる。  命を失った身体には・・・僕は生きてる時には感じない愛しさを感じるのだ。  「片付けてやれ。約束は約束だ」  僕はそっと床に首を置いた。  残念だった。  「・・・浮気はしないんだよ」  僕は言った。  ガキにしか挿れない。  「・・・」   犬は呆れたような目で僕を見た。  「なんだ。気に入らない目だな」  僕は苛つく。  「・・・あれが浮気じゃないと?」  犬は静かに言った。  言いたいことはわかってしまった。  胸にキスしたり、イカせたりしたことか。    楽しんだ。  確かに多少、楽しんだ。  ああする必要はなかったかもしれないし、少なくともイかせる必要はなかったかもしれない。  「挿れてない!!」  僕は言った。     「それがあの子に通用すると?」  犬は言った。  ガキがどう思うかだと?   そんなの・・・そんなの・・・。  挿れてない。  挿れてないし、僕はイってない。  「犬!!」  僕は怒鳴った。     犬はすぐに察した。  「分かった・・・あの子には言わない。私は先にここを出る。それをなんとかしてから来てくれ。死体は一応置いておく」    犬は僕に背を向け、僕の拷問部屋から出て行く。      ソレ僕のガチガチのそれ。  「死体は使わない。・・・約束だからな。それに浮気はしないんだよ」  僕はその背中に言った。  犬は肩をすくめた。  お前は自分の女に触らないようにするために、浮気をしまくっていたヤツのくせに。  お前に浮気をどうのこうの言われたくは・・・。  でも・・・・。  悔しいがまた犬に借りを作ってしまった・・・。  ガキに内緒にしてくれないと困る。  怒るし、泣くだろ。  困る。  本当に困る。  コレばかりは本当に困る。  なんで、拷問だけにしておかなかったんだろう。  いつもは後でガキとするから我慢できるのに。  やっぱり、怒るよねぁ。   怒るし泣くよね。      僕はオロオロしてしまった。    拷問だけにするべきだった。  いたぶるたげにするべきだった。    ガチガチの僕のそこ。  でも確かに、コレをなんとかしなければ。  なんとか?  オナニーだと?  この僕が?  そんなモノ長くしたことないぞ。  ガキに自分でさせてそれを見るのを楽しんだりはしているけれど。  でも死体を使う気はなかった。  浮気はしない。   しないんだよ。  ガキにしか挿れない。     僕は情けない思いで自分のズボンをおろし、それを取り出した。  ため息をつきながら、自分の手でそれをこすりはじめた。  ガキの気持ちいい穴を思いながら。  

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