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祭15
子供は寂しがりやで、男が家にいるときは離れようとはしなかった。
夜も猫と一緒にベッドに潜り込んできた。
男は子供を抱いて眠った。
不思議な程眠れた。
あまり家に連れ込むことはなかったがたまにそういう相手を連れて来る時はあった。
猫と子供はペットらしくそういう時はベッドから追い出されはしたが、そういう相手を抱きしめて寝るよりは、子供と猫と寝る方が男は好きだと自覚した。
もっとも、セックスは大好きだし、そういう相手に優しくするのも好きなので、そういう相手が来る時は猫と子供はベッドから追い出していた。
子供は泣いて追い出されるのを嫌がったし、そういう相手達を嫌っていることを猫と共に隠そうともしなかったが、そこはペットらしく諦めてもらうしかなかった。
猫と共に逆毛を立てて怒る子供が可愛いと思いながらも。
子供は美しく育った。
少女のように美しく、少年らしくしなやかに。
子供は不思議な位、男しか欲しがらなかった。
世話をしてくれる家政婦に、最低限の愛想を振りまきはしたが、男以外には懐こうともしなかった。
ほとんど人と会うことのない、山奥の暮らしに文句一つ言わなかった。
男の仕事が時に数ヶ月もの間、終わるのを待ち、男が帰ってくると我が儘いっぱいに甘えた。
男は甘やかした。
甘やかすのが大好きだった。
出来ることは何でもしてやった。
そこに性愛の入る余地はなかった。
少なくとも男にとっては。
可愛い大切なペットだった。
少年が初めての精通を迎えた時も、夢精に怯えた少年に怖がることはないと、手を添え自慰まで教えたりはしたが、自分も年上の少年達にそう教えられたから位のもので、恥ずかしがりながら自分の手に吐精した少年を可愛いと思いはしたが、別にそれ程たいした意味はなかった。
男の性の対象はあくまでも成人男性だったし、どちらかと云えば危険で危ない、淫らな男が好みだった。
あくまでも可愛いもの。
とても可愛いもの。
可愛がる甘やかなもの。
男にとって子供は大切なペットだった。
子供はその内、そういう相手を連れ帰る時には泣きながら猫を連れて自分の部屋に閉じこもるようになった。
男が帰るのがどんな時間であれ、飛び出してくる子供と猫にそんな思いをさせるのは胸が痛んだが、男にとってはセックスは大事なことだ。
こればかりはどんなにペットが大事でもペットでは埋められない数少ないものだった。
セックスは大事。
セックスは大好き。
でも、相手は条件さえ合えば誰でもいいのだ。
明日は違う相手でもいい。
ペットの方が大切なのだ。
なのに子供は泣き続けた。
子供が泣く理由が幼い頃の男を独占できないという理由だけではなくったことも男をこまらせた。
自分が自慰を教えてしまったのが良くなかったのか、と男は反省する。
幼い性器に手を添え、そこを擦ることを教えたのはペットが可哀想だったからだ。
本物の猫のように去勢するわけにもいかない。
かと言って、自分のペットが他の相手を見つけるのも許すつもりもなかった。
男のペットなのだ。
男だけの。
飼い殺しにされるのだから、と、一人ですることを教えたに過ぎない。
でも子供は恥ずかしがりながら、男の手に悶えたその日から男に触れられたがるようになってしまった。
男は反省した。
そういう風に触りたいわけではない。
自分に欲情するペットってのは・・・複雑な想いになる。
「自分でしろ」
そうとしか言ってやれない。
「他の人には・・・触るのに・・・」
子供は泣いた。
子供は男が連れ込む相手に何をするのかちゃんと把握していた。
おそらく、のぞいていたりもしていたのだろう。
好奇心、嫉妬、そんなものが子供を駆り立てているのだろう。
何度もなかれ、せがまれた。
「触って」と「あの人達にしていたみたいにして」と。
幼いどこか少女めいた身体を綺麗で可愛いとこそ思っても性欲はわかなかった。
山奥に閉じ込めて、他の誰にも合わせないせいか、と男は頭を抱えた。
欲情する対象が自分か家政婦しかないのだ。
まだ自分に欲情しただけ良かったかもしれない。
かと言って、自分のペットを他の誰かに触らせることなど有り得ない。
仕方なくたまに手でしてやることにした。
手だけだ。
擦ってやるだけ。
それでも、トロトロに蕩ける姿は可愛いかった。
でもキスもしない。
本当に抜くだけの行為だった。
ペットの性欲処理も飼い主の仕事と割り切った。
それに・・・子供は可愛いかった。
男の手に腰を揺らすのは、まだ中性的な男になりきっていない幼い薄い身体で、必死に男にすがりつく。
性欲はわかなかったが、誰かに触れて、その優しく気持ち良くさせてやりたいと相手に対して思ったのは子供に触れた時だけだった。
セックスは自分が楽しいのがまず一番だ。
その後に相手を楽しませるが来る。
そういうスタンスでやってきた。
抱きたいと思わない相手に、ここまで優しく気持ち良くなれるようにと触るなんてことは有り得なかった。
これはセックスではないのだ。
と男は言い訳する。
さすがに・・・こんな子供に触れるのは、男にほとんど持っていなかった罪悪感を呼び起こした。
それでもたまに優しく優しく宥めるように手で擦って射精させてやることが飼い主の役目の一つになった。
もちろん、子供が泣いても誰かを抱くことは止めなかった。
たまに子供が覗いているのに気が付いたが、気にも止めずに楽しんだ。
子供が泣くのはつらかったが、ペットが泣くからとセックスを止める飼い主などどこにもいない。
それに傷ついたような目で、飢えたような目で子供が見ているのは心地よかった。
そんなにオレが好きか?
他の男の脚を開いてそこに突きいれながら思う。
抱くのは好みのタイプ。
淫らで危険な綺麗な大人の男
酷い位が好きな変態がいい。
気分のままに腰を打ちつける。
サディスティックな気分で。
相手は声を上げる。
酷い位が丁度いいのだ。
つま先までそらして感じる姿に笑いがこみ上げる。
嗜虐と感嘆。
そして、見ている子供の目。
子猫を洗う時に嫌がりながらしがみついて来るのが好きだった。
嫌がって怖がっているのに、それでもしがみつくのが自分しかいないのか好き。
それに似た感覚だった。
傷つくのも怒るのも、悲しむのも。
嫉妬するのも。
全部オレが好きだからだと思うのはたまらなく気持ちよかった。
良い気分になってさらに相手の中を楽しむ。
慣れてて、上手なヤツはいい。
自分から腰を振ってくる。
子供の傷ついた目は快感を増幅させた。
自分だけを求めて、自分だけを愛するモノって最高じゃないか。
これこそペットの醍醐味なんじゃないか?
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