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祭 20

 「許して・・・ゆるし・・・ああっ!!」  言葉は意味のない叫びに変わる。  少年は身体を震わせ、また白濁を吐き出させられていた。  丹念に何時間も後ろの穴だけを弄られているのだ。  中まで舐められ、指で擦られ、射精出来るまでそれを繰り返えさせられた。  射精できたなら、誉められ、またその穴を弄られる。  男は執拗なほど、その穴を解していく。  何度も何度も射精させられ、終わらない快感に少年は泣き叫んでいた。    もはや辛いだけかもしれない。   でも、許してやるつもりはなかった。  こんなに時間をかけて抱いたことはない。   こんなに突っ込みたいと思ったこともない。    それをこらえたこともない。  でも、傷などつけぬように抱いてやりたかった。    「今日は後ろだけでイこうな。慣れてきたら乳首だけでも、口の中に突っ込まれてもイけるようになる」  男は優しく囁いた。  教えてやるために胸を優しく吸ってやった。      「やっ・・・」  少年はピクンと身体を震わせた。  とても感度のいい身体だ。  だから、怖がっている。  快楽に慣れない身体には強い快楽は苦痛のようだろう。  しなやかに筋肉のついた身体をなだめるように撫でてやる。  少し落ち着かせてやろう。   少年はしがみつく。  優しいキスをしてやる。   それでも、唇をそっと合わせるだけのキスしかしたことのない少年はぼうっとした顔になる。     本当に抜くだけの行為しか知らない身体に強いる行為は酷だろう。  だが止めることはない。  触れてしまえばよく我慢出来たものだと感心する。  どれだけこの身体に惹かれていたのかを痛感する。  でも、本来なら構わず押し入り、腰を打ちつけたいのを我慢する。  好きなだけ、好きな場所に歯をたてたいのを我慢する。  最後にはする。  するとしても・・・まだだ。  気絶しようと、全てするが準備だけは整えてやるつもりだった。   また、指をその穴に伸ばす。   穴に指に挿れる前に、性器と穴の間、会陰を指で押してやる。  そこからも前立腺を刺激できるのだ。     少年は息をつめた。     つま先が丸々のを目を細めて男は見つめる。  優しく押してから不意に強く押した。  少年の顎が上がった。  勃起したままのそこが、ぴゅっと白濁を吹いた。  またイったのだ。    「ううっ」   少年がしゃくりあげた。   可哀想な位怯えているが、止めない。  自業自得なのだ。    指をゆっくりと潜り込ませた。  すっかり柔らかくなっているが、まだダメだ。    「そうして欲しいって言ったのはお前だろ?」  男は耳を舐めて囁いた。  少年はクシャクシャに顔を歪めて泣いた。  可愛い。   泣き顔が可愛い。    それは前から思っていたが、今のこの泣き顔にはなんの罪悪感を持たないでもいいのがよかった。    むしろもっと泣かせたい。  「も・・・出ない」  泣く少年の穴をそれでも弄る。  指で届く出来るだけ奥まで。  「出なくなっても・・・イケるからな」  男は優しく言った。  許すつもりはない。  もうぐったりしている少年をうつ伏せにした。  少年は後ろでドライでイケるまでに、というより、本当に出なくなってしまったのだろう。  長時間耐えていたのは男の方だった。    途中、少年の太股に挟ませて擦り、抜いたりもしたが、挿れたくて挿れたくてたまらないのを我慢した。  だから少年の意識が朦朧としている位で許してやるつもりはなかった。  挿れて突いたら、嫌でも目を覚ます。  男はそう思った。

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