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祭 29

 「いつもしてるから慣らさなくても大丈夫だよね。切れても治るし」  あの人がとんでもないことを言い出した。     ズボンが下着ごと簡単に抜かれた。    「ダメだ、こんなところで!!それにまだ・・・」  脚を開かされ、強引に挿れてこようとするあの人に言う。  熱い先で擦られ、喘ぐけど、慣らしてもないのなに挿れられたら痛いことは良く知っている。  何考えるてるんだ、あの子は見ないように言ったから目をそらしてくれているけど、すぐそこにいるんだぞ。    「犬は後片付けや現場の指示があるから30分は戻ってこないし、生誕祭が始まるまでまだ時間はある・・・挿れたいんだ」  あの人は強引に押し入れてくる。  あの人の呻く声が耳もとで熱い。  みしり  身体が軋んだ  「痛っ・・・」  叫ぶ。    押しのけたいのに、何か手足のどこかのツボを押されたらしく、手足が動かない。  この人が俺の身体の自由を奪うなんて簡単なのだ。  「おい、見ないだけじゃなく、耳も塞げ」  あの子にあの人が命令した。  素直にあの子は耳を塞ぐ。  「これで誰も見ていないし、聞いてない」  あの人は言った。  「運転席の犬の部下達まで、このコンテナの音は聞こえないしね」  あの人は偉そうに言った。  人前でしないと約束したの守っているつもりなのだ。    違うし。  違う!!  あの人は強引に入ってきた。  「嫌だ・・・痛い」  強引に開かれる痛みに俺は悲鳴を上げる。  「・・・痛いの好きでしょ」  あの人が俺の頬を撫でながら言う。  好きじゃない好きじゃない。  あの人だって、こんなにきつかったら苦しいだけだと思う。 痛い。  痛い。  涙を浮かべてあの人を見上げた。  あの人は俺の顔を見て恍惚としていた。  痛がる俺を見るのが堪らないとその顔が言っていた。  このサディスト!!  いや、知ってるし、本気を出したらこんなもんじゃないのも・・・拷問マニアだし・・・でも!!  「大丈夫、痛いだけじゃなくて・・・ちゃんと気持ちよくなるようにしてあげるから」  あの人は俺に優しく囁いて、キスをした。  そして、強引に慣れていないそこで動き始めた。  引き裂かれるような痛みか生まれる。    「痛いって・・・やだ!!!」  俺は叫んだ。  でも、止めてなどもらえない。  ガツガツと腰を打ちつけられていく。    「痛っ・・・やめ・・・ああっ!!」  俺は動かない手足の代わりに身体をよじって逃げようとする。  あの人はそんな俺の様子に目を光らせた。  飢えたような目をして腰を掴んでえぐってくる。  興奮しているのだ。  最低。  サディスト。  でも、でも、悔しいことに。  痛み以外の何がが生まれてきていた。  あの人に教え込まれた身体は、気持ちの良い場所を的確にえぐってくる衝撃を快感と認識した。 「あっ・・・いい」  教え込まれたように口にしてしまう。  痛みに縮まっていた身体は、今は貪欲にあの人を求めて、開ききっている。  甘く焼ける火箸でかき混ぜられているようだ。  甘い。   痛い。  辛い。  気持ちいい。  もっと欲しい。  擦って。  ぐちゃぐちゃにして。  串刺しにする位突いて欲しい。  「はぁっ・・・いい・・・」      酷い。  酷い。  気持ち良いのが屈辱的で俺は泣いてしまった。  「奥・・・欲しい」  それでもねだってしまう。   自分が嫌だ。    「・・・可愛い。ホント、可愛い」   あの人が譫言のように繰り返す。  俺の身体の角度を変えて奥まであの人が入ってきた。  手酷く突かれた。  「ふぐっ・・・」  俺は呻いた。  優しくされてないのに、それを快感だと脳は認識する。  作り替えられた身体はあの人が与える痛みでさえ、快楽だと思う。    執拗に突かれて悲鳴を上げる。  射精してしまう。    「好き・・・」  俺は喘ぐ。  「可愛い・・・可愛い・・・」  あの人の声。  可愛いって何?  どんなに好きって言ってもそれしかかえってこないことに諦めて、俺は自分から腰を振ってあの人を求めた。     

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