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The show must gone 17
たっぷり出された。
俺はその感触にイってしまった。
めちゃくちゃ感じてるけど最悪の気分だった。
俺は詐欺師の悪意の深さに胸がわるくなった。
あの男は・・・俺を情報屋に抱かせてあの人を苦しめ、俺を違う誰かを抱いてるつもりのあの人に抱かせて、俺を壊しに着ている。
あの人はもう過去に閉じ込められて幸せなのだ。
だから俺が壊れたなら、もう詐欺師には怖いものなんてないから。
また動かれ俺は呻く。
最悪なのに、信じられないくらいにいい。
愛されてると身体は感じるからだ。
全てが有り得ない位優しいからだ。
嫌だ。
嫌だ。
俺は傷ついていた。
こんな風に愛されないことに。
俺じゃないことに。
でも、もっと嫌だったのは・・・。
もう死んだ過去の誰かに今あの人を奪われたことにだ。
俺のだ!!
俺だけのだ!!
昔はともかく、今は俺のだ!!
渡してたまるか!!
凄まじい嫉妬が自分の中から溢れだす。
動けない身体。
経絡を突かれたせいか?
どうすればいい。
「ああっ!!」
気持ち良いところを擦られ、またイってしまう。
頭がおかしくなる。
思い出せ。
思い出せ・・・。
「俺はあんたを愛してるんだ!!あんたは俺だけのだ!!」
俺は泣き叫んんだ。
また詐欺師が笑った。
ムカついた。
コイツだけは・・・殺す。
本当に殺す。
絶対に許さない。
「目を覚まして、あんたは俺の正義の味方だろ、俺のヒーローだろ!!」
俺は怒鳴った。
正義の味方。
あの人を動かす数少ないキーワードだ。
あの人はあれでも心の底から正義の味方であろうとしているんだ。
イマイチ理解か出来てなくても。
「正義の味方」
あの人はつぶやき、やっと腰を止めてくれた。
やっとまともに思考が出来る。
快楽でゼリーになった脳味噌をなんとか活動させる。
俺は脳の中になんとか残っていた記憶を引きずり出した。
呼吸だ。
身体の中の気の流れも、全ての動きもすべて呼吸だ。
あの人は呼吸を読んで動く。
相手の呼吸をコントロールして、相手の身体を支配する。
俺は気づく。
知らないうちにあの人と呼吸が同調していたことに。
呼吸を支配されていたのた。
「正義の味方」
あの人が不思議そうにもう一度つぶやいた。
その顔がまるで12才の少年のようにあどけなくて。
それはそれでイキそうになるけど、それどころじゃない。
俺は思い切り息を吐き出した。
へその下に意識をためて、呼吸をする。
俺のリズムだ。
俺の。
あの人との同調を断ち切った。
よし、身体が動く。
でもあの人相手だとすぐにまたコントロールされてしまう。
勝負は一度一度切りだ。
俺はあの人がまた行為に戻るその一瞬に勝負をかけた。
ボンヤリしていたあの人が、思い出したように腰を動かし、また俺を抉ろうとしたその瞬間、俺は繋がったまま身体を回転させた。
あの人の上に騎乗位になる。
「あ・・・」
深く擦られ思わず喘いでしまうが、それどころじゃない。
俺のだ。
俺のを取り返す。
昔はどうだか知らないが、今は俺の恋人だ。
俺よりソイツを愛していたのだとしても。
今なお、愛しているのだとしても。
そんなもの俺が引き下がる理由になどなるか!!
この人は俺のだ。
俺だけのだ。
取り返す。
そのためにならなんでもできた。
なんだって出来た。
俺はまだぼんやりして俺を下から突き上げようとしてくるあの人の側頭部を思い切り右の拳で撃ちぬいた
膝立ちになり、左膝を軸にした。
後ろ脚は伸ばし、床をしっかりと掴んで蹴った。
腰を回転させ、身体の全ての筋肉を連動させ、全ての体重を乗せて撃ち抜いた。
普通の人間ならば頭蓋骨が折れる程に叩きつけた。
俺の右の拳が砕けるほどに。
俺は。
俺は。
あんたを傷つけたくないと思ってた。
あんたが苦しむのなんか見たくないって。
違った。
違ったんだ。
俺はあんたを取り戻すためなら何でもできる。
それがあんたを・・・この手で傷つけることだとしても。
俺はあの人の脳をぶち抜いた。
だって、「洗脳」だろ。
詐欺師の言葉が脳に入ってんだろ。
一回脳味噌止めてやればいい。
パソコンの強制終了とか再起動と一緒だろ。
俺は迷うことなくまた折れた拳を振り上げ、またあの人の頭を撃ち抜いた。
あの人は鼻血をだして、目を剥いて動かなくなった。
首の骨まで折ってしまったかもしれない。
俺は慌てて立ち上がった。
あの人のが抜ける感触にまた呻いてしまったが、下ろされたパンツとズボンを慌ててあげる。
最悪だ。
暖かいモノが穴からめちゃくちゃ零れてきてる。
この人どんだけ中に出したんだ。
そして何より、あの人のが誰にも見られないように隠しながらあの人のズボンも上げといた。
あれ、動かない?
あれ、なんで?
「あれ、再起動・・・」
俺は焦る。
ええっ!!
なんで?
「お前・・・何を・・・」
呆然とつぶやいたのは情報屋で、詐欺師でさえびっくりしたように俺を見てる。
「再起動・・・」
俺は壊れたように呟いた。
くわっ
あの人の目が見開かれ、俺はホッとした。
と思ったら俺は床に叩きつけられていた。
「バカだバカだと思っていたけど、ここまでバカとは!!再起動ってなんだ!!」
あの人が顔を真っ赤にして怒っていた。
あの人は立っていて俺は床の上。
どうやったのかわからないけど、投げられた。
背中を叩きつけられ、声も出ない。
俺は床からあの人を見上げた。
「クソガキ!!僕をパソコンか何かだと思ってるのか!!だいたいそんな強制終了の仕方はない!!」
あの人は烈火のごとく怒っていた。
あ、コレヤバいヤツ。
めちゃくちゃ鬼畜に犯される系の怒り方だ。
縛られたり、喉締められたりするヤツ。
でも俺は嬉しくて泣いてしまった。
この人が優しくない。
全然優しくない。
でも・・・俺の、俺だけのあの人だ。
「思いつきだけで行動しやがって!!上手くいかなかったらどうするつもりだったんだ」
あの人は怒る。
めちゃくちゃ怒る。
綺麗な顔が鬼みたいになってる。
だけどあの人だ。
「・・・たけど助かった。でも、後でお仕置きするからね!!」
あの人は礼を言ってるのか怒っているのか分からないことを言う。
多分お礼なんだ。
多分。
あの人は悪魔のような顔で詐欺師の方を振り返った。
「まずお前に礼を言わないと」
あの人は舌なめずりをした。
そのお礼ってのはなんなのか、俺にはよくわかった。
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