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佐倉先生と新しい友達
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「純ちゃん、お昼だよー。ご飯たべよー、ご飯ー!」
「うるせぇ!ひっつくな!パン買ってくるから待ってろ!」
昼休み。
ちらっと教室を見に行くと、ルリくんが後ろから抱き付いて、純也もそれを振り払おうとしない。
あっという間に仲良くなったミニマムな二人はなんだか可愛らしい。
仲良くなったと言うか、ルリくんが手懐けたってのが正しいのかな。
有名なアニメであるよな。凶暴なリスみたいなのに、大丈夫。怖く無いって噛まれにいくやつ。
あれみたい。
「オレもいつもパンだよー。一緒に買いに行こー」
「お前はちゃんと栄養のあるの食えよ。ちびなんだから」
「え、オレたぶん純ちゃんよりは高いよー?」
「あほか。俺の圧勝だわ」
かわんねーよ。
こう言うの何て言うんだっけ。
そうそう、どんぐりの丈比べ、だ。
「しばらく午後はずっと体育祭の練習だってさー。今日は開会式の練習だって」
「へー、めんどくせぇな。フケようかな」
「? ふける?おじいちゃんになるの?」
「サボるって意味」
「そうなの。じゃあオレもふける~」
「こらこらこら。だめ。
二人ともちゃんと参加しようねー」
聞こえてきた会話に思わず出ると、純也があからさまに顔をしかめた。
「なんだてめぇ、盗み聞きかよ。気持ちわりぃ」
「こーら。純ちゃん、年上の人に言葉遣い悪よー?」
ぺちっとルリくんが純也の頭を叩く。
これから純也の家に訪問するとき毎回ルリくん連れていこうかな。
「バレちゃったし参加するしかないねぇ。頑張ろうね純ちゃん」
「お前一人で頑張ったらいいだろ」
「え!やだよ!さみしいー」
「女子か」
テンポのいい会話をしながら、二人はあっという間に俺を蚊帳の外にする。
それでいて、午後からの練習にちゃんと純也が参加していたから、ルリくんは中々の強者だ。
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