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となり

「あ……っ」 女の人みたいに膨らみがあるわけでもないところに雅人は舌を這わせてちゅっと吸い上げる。 はじめての感覚に、どうしていいのかわからず雅人の肩を押し返した。 「純也可愛い。ここ、触られるの初めて?」 「……ったりまえだろ」 「じゃあ、ここも?」 「ひ……っ」 自身をきゅっと握られ息を飲む。 少し前に覚悟は決めていたはずなのに、我慢強いルリの悲鳴を聞いて、雅人としようとしてることの未知の恐怖に体が震えた。 「怖がらないで。純也が痛いこととか、嫌なことは絶対しないから」 ね?と、俺が怖じ気づいてるのなんかお見通しと言うように優しくて微笑む雅人に、無意識に頷いてしまう。 ドキドキして、体が反応して、怖さもあって、もういっぱいいっぱいだ。 大人しく身を委ねる勇気はないのに、強く抵抗する気も起こらなくて、どうすることも出来ない。 雅人の舌が俺のモノを舐めた時、そのいっぱいいっぱいの感情が涙になって溢れた。 「や、やだっ!ま、まさひ……っ」 「かわいい」 「あんんっ」 くちゅ、と音がした瞬間体にぞわっとこれまで感じたことのない感覚が走って漏れた声を手で押さえた。 「ん、そんな、とこ……舐めん、なぁ……っ」 恥ずかしさからか、怖さからかわからない涙が次々と頬に伝う。 それなのに雅人はやめてくれなくて段々と込み上げてくる快楽に体を震わせた。 「く、くち、放せ……っ」 「出ひていいよー?」 「っそこでしゃべ……んぁあっ」 達している最中のモノをきつく吸い上げられ、びくびくと体が反る。 爪先まで震える感覚に頭が真っ白になった。 口が離され、これで終わりだと思ったのに散々俺を翻弄した舌はそのまま太ももに痕を残した。 体を撫でていた手が下に伝い、後孔に突然圧迫を感じて息を飲んだ。 「ひぅ……っ」 「痛かったら言ってね」 指が入れられたのはわかるけど、思ってたよりずっと苦しい。 それなのに痛くはなくて、雅人にすがることしかできない。 「……あぅっ……」 「みっけ」 雅人の指が一点を捕らえ、指を増やされそこばかりをグリグリ押される。 ぞくぞく体がうずいていったばかりの自身がまた反応してることに気付いた。 「い、いたい、いたいぃ……っ」 「うそつき」 「んんっ」 痛くはなかったけど、そう言ったらやめてもらえる気がしたけれど、雅人はお見通しらしい。 2本から、さらに3本に。 圧迫感と恥ずかしさに殺されそう。 「ああっ」 ずるっと指を抜かれ、びくっと体が跳ねた。 そんな俺を雅人が優しく微笑んで撫でてくれる。 「純也、挿れてい?」 自分でもひくつくのがわかるそこに熱いモノをあてがわれ、首を振る。 無理。絶対無理。 雅人は俺に痛いことはしないってわかるけど、恥ずかしさに耐えられない。 「だめ?」 「だめ……っだめ……っ」 首をいやいやと降ると、雅人が余裕のない顔で苦しそうに笑う。 その顔にぎゅっと胸が苦しくなって頷いてしまいそうになる。 正直、いれられるのをいいとは言えないけど、やめてほしくない、なんて。 本当にもうどうしていいのかわからない。 「雅人……っ」 雅人の服を握って泣くことしかできない俺に雅人が優しくキスをする。 「純也、あとで俺のこと殴っていいからね」 「んあぁっ」 その言葉と共に入ってきたモノの、指とは比べ物にならない圧迫感に悲鳴をあげた。

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