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軟禁チョコレート
「ひ……っん」
リチェールが俺にしがみついて震える。
久しぶりの中は相変わらずキツくて、解したとは言えリチェールも苦しいのか呼吸すらうまく出来ていなかった。
「リチェール。ほら、息」
吐いて、と背中を撫でれば震えながらもゆっくり息を吐いた。
「ふ………っん、ん……」
いじらしく言われた通りにするリチェールを見てると、乱暴について啼かせたい気持ちはあるし、今日はとことんいじめると決めてはずなのに。
それ以上に大切にしたいと思う。
リチェールが慣れるまで背中を撫でて待っていると、ようやく顔をあげた。
「動くぞ」
「は、い……」
頷くリチェールの額にキスを落とし小さな体を包み込んだ。
このまま逃げ出さないようこの体を閉じ込めていたい。
そんなことを一瞬考えて、馬鹿らしいと笑うと乱暴に腰を動かした。
「あ、あ……っや、……もっと、ゆ……っくりして……っ」
大切にしたいと思う気持ちと、苛めたくなる気持ち。
自分でコントロールできない気持ちに右往左往されながら、振り回してしまうリチェールにせめて優しくキスをした。
「んんぅ____っ!」
リチェールが達したことには気が付いたけれど、まって、ともやめて、とも言えないよう口付けを深くして、さらに膝を抱えて奥を犯した。
リチェールが止まってほしいと訴えるようにオレの胸を叩く。
けれど達してる時の中はぎゅうぎゅうに締め付けてきて、止まってやることはできなかった。
「───っあぅ……やだぁっ!せ、千!……っとま、ってぇ……っ」
ようやくしつこいキスから逃れたリチェールは、首を横にふってオレの体を押し返す。
長く舌を弄んだせいか、千、と言いたかったであろう言葉は舌ったらずで、口元からは唾液も溢してエロい。
「そこ……っん、ついちゃ、らめぇ……っも、とまってぇ……あぅっ、あ、あ、止まってよぉ……!」
押し返しても意味がないと分かったのか、苛めてる本人である俺の首にすがるようにぎゅーぎゅーと抱き付いて涙を流した。
「は。お仕置きだからな。ここからだろ」
「やぁあ──っ」
あいてる手で、ぐしょぐしょになった小振りなリチェールのそれをいじるとまた背中を反らして簡単に達した。
こいつのこんな乱れた姿を知るのは俺だけでいい。
黙って俺にだけ愛されてたらいいのに、こいつは。
「なにが好きって言ってもらえて嬉しかった、だよ」
相手があの久瀬だとわかっていてもイライラした。
他のやつから好意を寄せられたことも、それを嬉しいと言ったことも。
本人は自覚がないけど、リチェールはかなり愛に飢えている。
だから、人へのスキンシップも激しいし、基本人懐っこい。
嫌われることが怖いから誰にも弱味なんて見せない。
苛立ちをぶつけるように泣くリチェールを抱き締めるように押さえ付けて、一度ギリギリまで抜くと、乱暴にリチェールの敏感なところを深く突く。
「ぃあああ────ッ!!」
また一層締め付けてくるリチェールの中に俺も限界を感じた。
けれどリチェールは逃げようと必死に体を反転させ前に手をついた。
「なんでわざわざ自分の苦手な体勢とるんだか」
バック、苦手なんだろ?と、笑いを含んで耳元で囁くとリチェールがびくっと動きを止める。
それも、もう遅く逃げようとしていた腰をつかんで強く引き寄せた。
「ひぃっ───いやぁああ!」
涙を散らして、また体を痙攣させる。
相変わらず後ろからは怖そうで、体勢を戻してやろうと思ったけど、そろそろ俺以外にやつに抱かれたことなんて忘れてほしい。
動きを止めて、震える体をそっと後ろから抱き締めると優しく胸の突起を指で撫でた。
「リチェール。怖くねぇだろ?大丈夫、俺だから」
「んっ……せ、千……せんぅ……」
「このまま後ろでして大丈夫そうか?」
優しく聞けば、健気なリチェールは素直に頷くと分かっていての質問だったけれど、リチェールは少し意外な答えを出した。
「せめて、今千が着てるのちょうだい……まだ怖い……」
俺のシャツを控えめに掴んでびくびく言うリチェールの言葉に、思わず笑いが溢れた。
「なに。また匂い?」
半笑いで尋ねながら、シャツを脱いでリチェールに渡すと、ぎゅっとそれに顔を埋めて頷いた。
「かわいい」
「んん…っ」
ちゅ、とうなじにキスをして、腰を振ると、リチェールは俺のシャツを握りしめてまた可愛く啼いた。
何度も何度も存在を確かめるように俺の名前を呼ぶリチェールに、荒れていた気持ちも少しずつおさまり今度は一緒に果て、リチェールの中に欲を吐き出した。
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