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第200話 濡れて艷めく秋の日に27※
「ん…ふ……んぅ…っん……」
祥悟の小さな顔を両手で包み込み、割り入れた舌を深く深く絡ませる。
鼻から出る吐息はどちらのものとも分からないまま、浴室中に甘く満ちていった。
「んっっ……はぁ…」
昂り過ぎて、息が苦しい。いったん口づけをほどくと、祥悟は大きく息を吐き出した。
「ん…。やば。おまえの、キス、いい。口ん中溶けそう」
ハアハアと喘ぎながら、祥悟が掠れた声で囁く。その言葉に、下腹がズキっと痛いほど疼いた。
「のぼせないかい?出ようか」
荒い息を抑えながら智也が問いかけると、祥悟は何故かちょっと不満そうな顔になり
「なんか……ムカつく。おまえって余裕ありすぎ」
言いながら立ち上がり、上から覆いかぶさってくる。余裕なんかあるはずないのに、祥悟のその不満そうな言葉が不思議だった。
「…んんんっ」
のしかかってきた祥悟に顔を両手できつく掴まれ、激しいキスが降りてきた。忍び込んできた舌が蠢き、こちらの舌を強く吸い上げる。
……ああ…っ。熱い…っ
溶けそうなのは交じりあっている口だけじゃない。脳みそが沸騰して蕩けてしまいそうだ。
智也は必死に腕を伸ばして、祥悟の腰に縋りついた。
引き締まった尻の感触を確かめながら、2つの丘の間に潜む割れ目に指先を滑らせる。
「んっぁ」
絡んだ舌のキツい縛めが、少しだけゆるむ。尾てい骨付近を指で撫でると、祥悟は小さく喘いでせつなげに身をよじった。
……感じてる……。ここ、なのか?
余裕なんかあるはずないのだ。
自分はまだ、男の子を抱いた経験はない。
祥悟に聞かれて適当に濁したが、本当は女とも遊んでいない。
きゅっと切れ込んでいる割れ目を、指を滑らせてなぞっていく。このもっと下の方に、祥悟の密やかな窄まりが息づいているのだ。
想像しただけで、のぼせてしまいそうだ。
「んふ…っんぅ…っん、ん、ん…」
指先がそこに触れた。祥悟の身体が小刻みに揺れて、湯船にさざなみをたてる。
恐る恐る、つついてみた。思っていたより小さい。
こんな小さな場所に……自分のアレが入るのか?
脳みそまで痺れかけていた興奮が少しだけ冷めて、智也はそっと薄目を開けた。
うっとりと目を閉じ、キスに夢中になっている祥悟の、長い睫毛が震えている。
『気持ち良くしてよ?いろいろ忘れられるくらい』
祥悟のさっきの殺し文句が、頭の中でリフレインする。
……気持ちよく……してあげられるのか?俺は
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