294 / 349

第294話 秋艶81※

脱衣場で気持ちの昂りそのままに性急に服を脱ぎ捨て、2人もつれるようにして浴室になだれ込んだ。 浴槽の湯を止めるのももどかしく、智也は祥悟の白い身体をぐいっと引き寄せる。 「力、抜いててね」 「ん…」 さっきの濃厚なキスで、既にもう堪らなくなっている。肌をまさぐる自分の指の動きで、祥悟が微かに漏らす息さえ甘い誘惑だ。 片腕で不安定な彼の身体をがっちりと支えながら、もう一方の手は滑らかな肌の感触を味わう。這わす指が敏感な場所を掠める度に、祥悟は低い喘ぎと共に身体をビクつかせた。 「は……ぁ……っ」 胸から脇腹、そして腰骨の窪みへと舐めるように指の腹を滑らせていく。鼠径部へと続くその場所に指先を擦り付け、そのまま一気に際どい部分まで撫でると、祥悟は甘く喘いで腕をぎゅっと掴んできた。 見下ろす視線の先には、隠すものもなくあらわになった、彼の雄の象徴が見える。 さっきのキスだけで既にゆるく勃ちあがっていたソコは、指先が触れようとしているのを察して、ビクビクと震え、更に大きさを増す。 自分のモノとは形も色も違うソレを、こうして上から見下ろすのは新鮮だった。 「祥…君のそこ、先がもう濡れてる」 思わず熱い吐息と共に囁くと、祥悟は顔を胸にぐりぐり押し付けてきた。 「うっさい、言うな、ばか、…っぁ…っ」 照れる彼が可愛くて、手をズラして竿にちょんっと触れてみる。祥悟はびくんっと震えて、腕をぎゅっと掴み締めてきた。 「ぁ、あ…っ、ぁ、」 手の甲をわざとソコに擦り寄せ続けると、祥悟は必死に声を抑えながら腰を小さく揺らす。 「もう、我慢出来ない?一度抜こうか」 我慢できないほど張り詰めているのは、自分の雄も同じだったが、智也は頑張って余裕ぶってみせた。経験値が浅いことはもう祥悟にはバレバレなのだが、一応男として抱く側のプライドがある。 「や、…だ、怠くなっちまう、から」 「そう。じゃあ我慢してて。出したくなったら出していいからね」 智也は祥悟を半ば抱えるようにして、お湯が溢れそうになっている浴槽に連れて行った。 浴槽の側のラックには、今夜の為に一応用意しておいた専用のローションやグッズがある。 初めてソコを開く祥悟の身体に、出来る限り苦痛や負担を与えたくない。実際にやってみなければ分からないが、一応下調べだけは準備万端なはずだ。 カランを締めてお湯を止める。浴槽に手を入れ、温度を確かめた。のぼせてしまわないように、普段入るより少しぬるめにしておいた。 「祥。そこの把手を掴んでてくれる?君の身体、俺が全部綺麗にしてあげたいんだ」

ともだちにシェアしよう!