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第294話 秋艶81※
脱衣場で気持ちの昂りそのままに性急に服を脱ぎ捨て、2人もつれるようにして浴室になだれ込んだ。
浴槽の湯を止めるのももどかしく、智也は祥悟の白い身体をぐいっと引き寄せる。
「力、抜いててね」
「ん…」
さっきの濃厚なキスで、既にもう堪らなくなっている。肌をまさぐる自分の指の動きで、祥悟が微かに漏らす息さえ甘い誘惑だ。
片腕で不安定な彼の身体をがっちりと支えながら、もう一方の手は滑らかな肌の感触を味わう。這わす指が敏感な場所を掠める度に、祥悟は低い喘ぎと共に身体をビクつかせた。
「は……ぁ……っ」
胸から脇腹、そして腰骨の窪みへと舐めるように指の腹を滑らせていく。鼠径部へと続くその場所に指先を擦り付け、そのまま一気に際どい部分まで撫でると、祥悟は甘く喘いで腕をぎゅっと掴んできた。
見下ろす視線の先には、隠すものもなくあらわになった、彼の雄の象徴が見える。
さっきのキスだけで既にゆるく勃ちあがっていたソコは、指先が触れようとしているのを察して、ビクビクと震え、更に大きさを増す。
自分のモノとは形も色も違うソレを、こうして上から見下ろすのは新鮮だった。
「祥…君のそこ、先がもう濡れてる」
思わず熱い吐息と共に囁くと、祥悟は顔を胸にぐりぐり押し付けてきた。
「うっさい、言うな、ばか、…っぁ…っ」
照れる彼が可愛くて、手をズラして竿にちょんっと触れてみる。祥悟はびくんっと震えて、腕をぎゅっと掴み締めてきた。
「ぁ、あ…っ、ぁ、」
手の甲をわざとソコに擦り寄せ続けると、祥悟は必死に声を抑えながら腰を小さく揺らす。
「もう、我慢出来ない?一度抜こうか」
我慢できないほど張り詰めているのは、自分の雄も同じだったが、智也は頑張って余裕ぶってみせた。経験値が浅いことはもう祥悟にはバレバレなのだが、一応男として抱く側のプライドがある。
「や、…だ、怠くなっちまう、から」
「そう。じゃあ我慢してて。出したくなったら出していいからね」
智也は祥悟を半ば抱えるようにして、お湯が溢れそうになっている浴槽に連れて行った。
浴槽の側のラックには、今夜の為に一応用意しておいた専用のローションやグッズがある。
初めてソコを開く祥悟の身体に、出来る限り苦痛や負担を与えたくない。実際にやってみなければ分からないが、一応下調べだけは準備万端なはずだ。
カランを締めてお湯を止める。浴槽に手を入れ、温度を確かめた。のぼせてしまわないように、普段入るより少しぬるめにしておいた。
「祥。そこの把手を掴んでてくれる?君の身体、俺が全部綺麗にしてあげたいんだ」
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