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第296話 秋艶83※

手のひらを徐々に真ん中にずらしていき、きゅっと切れ込んだ割れ目をなぞろうとした時、祥悟の手が伸びてきてこちらのペニスに触れた。 「あ…っ」 不意打ちにビクッとしてしまった智也に、祥悟がいたずら猫のような目をしてにやっと笑う。 「おまえのだって、もうこんな、なってんじゃん」 「こら。いたずらしちゃダメだよ」 祥悟の指先が探るようにさわさわと触れてきて擽ったい。智也は少し腰をひきながら、割れ目に指先を差し入れ、つーっと下へと滑らせた。 以前、この窄まりに初めて触れた時、そのあまりの小ささに気が引けてしまったが、今日は大丈夫だ。……おそらく。 「祥。そこを両手で掴んでお尻をあげられるかい?」 智也は浴槽のヘリを指差した。祥悟は無言でそれを見つめてから、じとっとこっちを睨み 「それだと尻の穴、丸出しになるじゃん」 「うん。ほぐすからね。嫌かい?」 祥悟はうろうろと視線を彷徨わせて 「見られんの、やだ」 ……うわぁ……。そうきたか。 見ないでする…となると、ちょっと自信がない。でも他ならぬ祥悟の頼みだ。頑張るしかない。 「わかった。じゃあ祥、いったん洗い流して風呂に浸かろう」 ここの浴槽は、祖父のくれた家のに比べると、大人2人がギチギチに入れる程度の大きさしかない。 智也はシャワーで祥悟の身体の泡を流すと、先に浴槽に入らせて後に続いた。 溜めすぎたお湯がざーっと溢れ出る。 湯船に腰をおろした祥悟の後ろから彼を抱くようにして、智也も腰を沈めた。 「触るよ?いい?」 「……ん」 膝立ちの彼の後ろに手を這わせる。割れ目の始まりから指を滑らせて、奥の窄まりに触れた。 「緊張しないで。力を抜いててね。なるべく痛くないように、するから」 緊張するなと言う方が無理だ。普段は自分でも触れることのない場所なのだから。 智也はまずゆっくりと周りから優しく揉みほぐしていった。傷つけないように、そっとそっと。そして徐々に窄まりに指先を馴染ませる。 祥悟は、くふくふと小さく息を吐き出しながら、目の前のヘリを掴んで俯いている。 お湯の中でほぐすのは、周辺の筋肉だけだ。 柔らかくなってきたら、浴槽を出てローションを使う。 揉みほぐしながら、智也はもう一方の手を上に滑らせた。手探りで胸の小さな突起を見つけて、指先で軽く摘む。 「んっ」 祥悟が小さく鳴いて顔をあげた。智也はその耳元にそっと囁く。 「ここが気持ちいいんだよね、祥は」 「ん、…っさ、わん、な…っ」 身をよじって手を外させようとする祥悟に 「じっとしてて」 智也は囁いて、耳たぶを唇ではみはみした。 「んん…っ」

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