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第297話 秋艶84※

耳に吐息を吹きかけながら、ツンっと突き出てきた乳首を、指先で摘んでコリコリと揉む。 祥悟は声を出すのが悔しいのか、ぎゅっと唇を引き結び、んく、んく、と微かに呻きながら身をよじった。 祥悟がここの刺激にすごく敏感なのは、今まで何度か触れてみたから知っている。 「祥?もう固くなってきたよ、君のここ。感じてるの?……可愛いな」 耳に直接甘い声で囁きかけると、祥悟は目元をうっすら染めて横目で睨んできた。智也は舌を出してチロチロと外耳を舐りながら、摘んだ尖りをきゅっきゅっと引っ張ってみる。 「あ…っんぁ…っ」 おそらくは文句を言おうと開きかけた祥悟の口から、思いがけず愛らしい喘ぎが漏れ出る。 智也はちょっと驚いて目を見張った。祥悟も自分で自分の声に驚いたらしい。頬をじわっと染めて慌てて目を逸らす。 ……可愛い。 悔しがりな彼のそんな反応に、胸がきゅんきゅんする。もっと見てみたい。 智也は耳たぶを甘噛みしながら、指先で摘んだ乳首の先っぽを押し潰したり引っ張ったリしてみた。 「ん…っく、んぅ…っ」 祥悟は自分の手の甲に口を押し付けて、必死に呻き声を堪えている。 ……うわ。どうしよう。可愛すぎるよ、祥。 思わず調子に乗りかけて、でも智也は慌てて自重した。あまり彼のプライドを刺激し過ぎて、怒らせたら大変だ。 祥悟が乳首に気を取られている隙に、本命の攻略だ。 乳首を優しく嬲りながら、もう一方の手で彼の尻の狭間に触れた。お湯に浸かってだいぶ柔らかくなってきた窄まりに、指先を少しだけ潜り込ませる。小刻みに揺らしながら押し込むと、人差し指の先っぽが少しだけハマった。 そっと、祥悟の表情を窺う。やはり別の刺激に気を取られていて、こっちは無防備だ。 ……よし。これならいけるかも。 智也はいったん指を抜くと、祥悟の身体を抱いて立ち上がった。急な動きに彼が、はっと息をのむ。 「…っなに、」 「出よう。続きはそっちで」 冷静なつもりだったが、自分の声が掠れてうわずっていた。智也は咳払いをすると、祥悟の身体を後ろからぎゅーっと抱き締めて 「君の中に入りたいんだ。もっと柔らかくして奥まで入ってみたい。いいかい?祥。俺を、中に、入れてくれる?」 耳元に低く囁くと、祥悟はぷるっと小さく震えて、横目でこちらを見た。その瞳がトロリと濡れて揺らめいている。 「おまえ、そういうの、反則。ゾクってしちゃったじゃん」 「……ダメかい?」 祥悟は舌でちろっと上唇を舐めて 「ダメなわけ、ねーじゃん。こいよ、智也」 今度はこちらがゾクっとするような艶めいた声で囁いた。

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