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第303話 秋艶90※
「祥……」
勢い余って奥まで受け入れてしまった祥悟のソコが、ヒクヒクと収縮している。すごく辛そうなのに締め付けがキツくて、傷つけてしまいそうで引き抜くことも出来ない。
祥悟は目の端に涙を滲ませながら、ぎこちなく微笑むと
「…きて?…っとも、や、なぁ、もっと、突っ込んでよ…っ」
祥悟の狭い入口は、ペニスの一番張り出した部分を咥え込んでいるのだ。このままじっとしていると、おそらく逆にキツイだろう。
智也は意を決して、角度を少し変えると、そのままぐっ、ぐっ、と腰を突き入れた。
「んんっく、んぅ…っん、ああっ」
ギチギチに締め付けていた祥悟のソコが、不意に少しだけゆるむ。抵抗を失ったその弾みで、ズンっと一気に中に潜り込んだ。
祥悟は悲鳴のような声をあげて激しく身悶えた。足がまるで吊りでもしたように空を蹴る。
「…っく、ぁ、…祥、」
火傷しそうに熱い祥悟の襞が、張り詰めた自分のモノを包み込む。
あまりの気持ち良さに目眩がしそうだ。
危うく暴発しかけて、智也はひゅっと息を詰めた。
祥悟の身体を折り込むようにして、前のめりになってシーツに手をつく。その動きが別の角度で中をえぐったのだろう。祥悟はあああっと大きく喘いで身を捩った。
苦しくて逃がれようとしても、この体勢では逃げられないのだ。
智也は祥悟の頬を両手で包み込んでじっと目を見つめる。祥悟の目からは、ぽろぽろと涙が零れ落ちていた。
「祥……苦しい?」
辛そうに歪んだ目が一瞬宙を彷徨ってから、こちらに焦点を結ぶ。唇を震わせ何か言おうとするが、声にならずにふいごのような吐息だけが漏れた。
「ごめんね、祥。辛いよね」
乱れた息の合間に途切れ途切れに囁くと、祥悟の瞳が涙の膜の下で揺らめく。
「だい、じょ、ぶ」
掠れた声が吐息とともに零れた。
くしゃくしゃに乱れ、汗で頬に張り付いた彼の髪の毛を、そっと優しくはらってやると、祥悟はきゅっと目を細めて微かに微笑んだ。
「へい、き……。な、……と、もや……?」
「なんだい?」
「おまえの、……やっぱ、デカすぎ」
智也は目を見開いた。祥悟はふふっと笑って
「…俺ん中、っおまえで、いっぱいだし」
「うん……」
まだ苦しいだろうに、気を紛らわす為に笑ってくれる祥悟がせつないくらい愛しい。
智也は目尻から流れる涙を、ちゅっと吸い取った。
「馴染むまで、このまま、じっとしてようか」
「…っば、か。萎え、ちまう、だろ?」
頬に優しく唇を這わせながら
「萎えないよ。君の、なか、熱くて、すごく、気持ちいいんだ……」
思わず、ほぉ……っとため息をつくと、祥悟は目を丸くした。
「………気持ち、いいんだ?おまえ」
「……え。どうして、驚くの?もちろん。すごく、いいよ」
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