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第313話 秋艶100※
「あ…っは、ぁ、んっはぁ、ぁ、…っあ…ぅ」
祥悟の蠱惑的な白い身体が、自分の上で悩ましげに揺れる。まるで咥え込んだ熱の杭をしゃぶり尽くそうとでもしているような艶かしいうねりが、だんだんと弱々しくなってきた。踏ん張っている両脚に、力が入らなくなってきたらしい。
智也はガクガクと崩れ落ちそうになる彼の細腰を、両手でがっちりと掴み締めた。
「…っ祥、今度は、…俺が…っ」
汗と涙で張り付いた髪の毛の隙間から、祥悟の目がうっすらと開いてこちらを見下ろす。
「んぅっ、…っ突いて?っ中、めちゃくちゃ、に、して…っ?」
めちゃくちゃになんか、もちろんしない。
君の、中を、じっくり味わい尽くす。
もう、限界だ。
君を貪りたい。
智也は大きく息を吸い込むと、しっかりと固定した祥悟の身体を下からじわじわと突き上げ始めた。
「あああ……っは、ぁ……っ」
仰け反る彼の髪の毛が空を舞う。
飛び散る汗が部屋の照明を受けて煌めく。
襞を擦りあげながら根元まで突き入れて、喘ぐ祥悟の腰を回しながら、浅く抜き差ししてみた。
「あああんっや、ぁ、っは、ああん」
祥悟はせつなげに鳴き呻き、腰を掴んだこちらの手をぎゅーっと掴んで爪をたてた。
「祥、もっと、…欲しい…っ?」
「あ、あ、……っああ、と、もや…っぁあ…っ」
カクカクと頷き、いやいやをするように首を横に振る。それじゃあどちらか分からない。
でもたぶん、気持ちいいのだ。
腹の間で揺れる彼のペニスはそそり立ち、鈴口からとろとろと涙を零している。
「いくよ……」
ズルズルと引き抜き、ギリギリの所で止めて、また切っ先をじわじわと潜り込ませていく。
祥悟は、あ…あ…あ…っと尾を引く鳴き声を漏らしながら、腰をいやらしくくねらせた。
「や、も、…っと、速く…っ」
むずかるようにねだる彼に、すぐには与えずにまたじっくりと抜き差しを繰り返した。
祥悟は虚ろな目を見開いて、恍惚の表情を浮かべている。
中で感じる快感を自分は知らない。
祥悟は今、自分のペニスをどんな風に感じているのだろう。苦しそうではない。堪えきれずに次々と漏らす声は、妖しく濡れて、更に甘さを増している。
「祥……気持ち、いい?」
欲情に掠れ切った自分の問いかけに、祥悟は喘ぎながら
「…っも、…っと突いてっ、ぐいぐい、してっ?」
切羽詰まった悲鳴のようなおねだりに、智也の火芯の熱量がグンと増した。
まずい。
これ以上焦らしていたら、もう自分がもたない。
智也は荒く息を吐き出すと、抜きかけたペニスを今度は一気に奥まで押し入れた。
「~~~っっっ、」
声にならない声を吐いて、祥悟の身体がビクビクと痙攣する。
間髪入れずに今度は一気に引いて、また突き上げた。彼の腰を掴む両手に彼の重さがのしかかる。
祥悟の脚から完全に力が抜けていた。
もう自立していられないのだ。
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