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第333話 君という鎖20※
気紛れなこの愛しい仔猫が、この先いつまで自分との行為を許してくれるかは分からない。
おまえは俺のたった1人だけのオトコだという嬉しい言葉も、有効期限切れになる日はいつか来る。
そういうせつなさを孕んだ危うい関係なのだ。祥悟と自分は。
だからこそ、祥悟が抱いてと言ってくれるこのひと時は、かけがえのない至福の時間だ。
お互いの体温が混じりあって溶けるこの瞬間を、いつもいつも大切にしたい。
……祥……大好きだよ。君が愛しくて堪らないよ……。
口に出せない想いは、祥悟の身体を慈しむことで吐き出していく。
大切に抱きたい。おまえに抱かれて気持ちよかったと、思ってもらいたい。
「祥……っ苦しく、ない?」
「んぁ……あ、んぅ……っく」
祥悟はこくこく頷くと、返事の代わりに腰をくねらせた。もっと奥に来いと言っているのだ。
智也はずっずっと、小刻みに腰を押し引きしながら、狭い愛路を掻き分けて進んだ。中がわなないてきゅうっと締め付けられる度に、呻き声が出てしまいそうな快感が全身に駆け抜ける。
……愛してる。大好きだ。
想いを込めて祥悟の腔を穿つ。同じリズムで腰を揺らしながら、一緒に昂っていく祥悟の身体を後ろからぎゅっと抱き締めた。
「あ…っあ、あっは、……ぁ、あうっ」
切羽詰まった喘ぎ声が次々と零れ落ちた。
もどかしげに腰を前後に動かしながら、祥悟が最後のステップを駆け上がろうとしている。
智也は前に手を回して、祥悟のペニスを柔らかく手のひらで包み込むと
「祥…っ。いいよ、イって?俺も、一緒に、イくから」
「んっく、んぅ……っ」
祥悟の指がシーツをぎゅうっと掴み締める。肩がきゅっと狭まり、白くて滑らかな背中に、天使の羽根の跡のような窪みがくっきりと浮かぶ。
……綺麗だ……。
智也は見逃さないように視線を向けて、姿見に映る祥悟の横顔を見つめた。
けぶるように顔を包み込む柔らかい髪の毛は、汗でしっとりと濡れていた。
抜き差しのスピードを速める。中のうねりは複雑さを増し、搾り取るように蠢いた。
……ああ……。イく…っ
ぎゅっと締め付けられて灼熱が一気に弾けた。ほぼ同時に、扱きあげた祥悟の先端からも熱い飛沫がほとばしり出る。
「~~~っ」
「っく、」
声にならない声をあげて、2人同時にのぼりつめていた。
仰け反る祥悟の耳朶に齧り付く。
凄まじい快感が全身を走り抜け、全身の毛穴が一気に開いたようになる。
……祥……。
激しさは一瞬だけで、じわじわと熱が引いていき、満たされる喜びに弛緩していく。
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