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第343話 君という鎖29※
ようやく押され気味の体勢を立て直し、反撃に転じた。
祥悟はぷいっとそっぽを向き
「言わねえ。絶対」
「そう」
智也はあっさり引き下がると、薄い布地ごと突起を指先で摘み上げた。
「……ん……くぅ……」
無理やり引き出した尖りをくにくにと指で捏ね回す。祥悟の乳首が感じやすいことは、身体を重ねる前から知っているのだ。
「ん……っん、」
祥悟は薄い胸を波打たせ、漏れ出る声を堪えている
……可愛い……。
シャツの隙間から手を差し入れ、滑らかな肌に指を滑らせていく。
「んっ、」
プクッと膨らんだそこを、今度は直接指で摘んできゅっきゅっと引っ張った。
「感じてるね。乳首、ぷっくりしてる」
きゅっと摘んだまま、先っぽを爪の先でカリカリすると、祥悟はキツく眉を寄せ、せつなげな表情を浮かべた。
「…っいじん、な、そこ」
抗議の言葉を無視して、シャツの前を左右に開くと、指でいじっている方とは反対の乳首に顔を埋め吸い付いた。
「っぁ」
舌で扱くようにしてまだ小さなソコを勃起させる。祥悟は微かに喘ぎながら、もじもじと脚を捩り合わせた。
舌を出して尖りの周りを舐めまわし
「じゃあ、どこを、いじって欲しいの?」
上目遣いに問いかけると、祥悟は潤み始めた瞳で睨み返しながら
「もっと、……下」
「下って?」
祥悟は脚をガバッと開くと、のしかかっている自分の腰に両足を絡めてきた。もどかしげに腰を揺すって擦りつけながら
「っるさいな。触れったら、こっち、」
以前より、要求の仕方が大胆になっている。そんな悩ましくおねだりされたら、こちらの熱も一気に上がってしまう。
「祥……そっちも、もう我慢できないの?」
「だっておまえ、来るまで、1人でしてたもん」
祥悟の言葉に、心臓がドキッと跳ねた。
……1人で……?え……オナニーって、こと?
その姿をうっかり頭に思い浮かべてしまって、智也はゴクリと唾を飲み込んだ。
「自分でしてたの?」
「ん……。風呂場で後ろ、いじってみた」
……え……。そっち……?
前ではなく、後ろをいじってみたのか。自分で。
「ボディソープつけてさ、指の先っぽ入れてみたけど……あんま気持ちよくねえの。痛いだけでさ」
智也は唖然として、祥悟のちょっと不貞腐れ気味の顔をまじまじと見つめてしまった。ゲイではないのだ。いきなり自分でソコに指を入れての自慰は、ちょっと難しいかもしれない。
智也自身、自分の後ろをいじってみたことはないから、何とも言えないのだが。
「疼くの?後ろが」
祥悟は首を傾げ
「ん~。よくわかんねえの。おまえのやつ、入れてからさ。なんとなく気になってんだけど。疼くっていうか……変な感じ」
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