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第346話 君という鎖32※
四つん這いで上半身をシーツに沈め、お尻だけ高く掲げた猫のようなしなやかな身体に、智也は背後から覆い被さった。きゅっと持ち上げた小さな尻の狭間は、ローションで妖しくてらてらと濡れている。
その隠微で悩ましい姿を見ているだけで、はしゃぎ出した息子が暴発しそうになる。
智也は下腹にぐっと力を込め、誘うように収縮する祥悟の窄まりに、ペニスの先を押し当てた。
クチュっと水音がして、熱い粘膜に自分のソレが口づける。祥悟のほっそりした指が、シーツの上を泳ぎまわり、きゅっと掴み締めた。
「力、抜いてね」
「……ん、」
頷いて足を更に左右に開く祥悟の中に、灼熱を刻み込んでいく。
一気に奥まで突き入れたい衝動を押し殺し、小刻みに揺すりながら小さな秘口を押し広げじわじわと奥に進む。
堪らない甘い痺れが、腰へと何度も駆け抜けた。ぬめる祥悟の襞は、押し戻そうとしたり引き込もうとしたり複雑に畝りながら、自分の肉を飲み込んでいく。
「んぅ…っく、んぅんぅ、……ん、」
重苦しい祥悟の呻き声。
小さな入り口がめいっぱい引き伸ばされて、ペニスのエラの部分を食い締める。ここを通り抜ける時が、一番苦しいのだ。
智也は前に手を伸ばして、ちょっと萎えてしまった祥悟のペニスを優しく揉みしだいた。
「んぁ…っんぁん…っ」
祥悟は甘ったるく鳴いて腰をくねらせる。その弾みに狭い隘路がふわっと緩んで、張り出した部分が一気に中に沈む。
「っっ」
祥悟が声にならない喘ぎをあげて、首を仰け反らせた。ぐりゅんっと入り込んだペニスの先が祥悟の熱にくるまれる。限界まで広がった口が、きゅっと締まって括れに絡みついた。
……ああ…っ。熱い…っ
気持ちいい。互いの体温と粘膜の境がなくなって、ひとつに溶け合う感触が堪らない。
「っ、祥、大丈夫……?」
祥悟ははくはくと息を吐き出し、小さく喘いだ。
「おまえ、の、デカい…っ熱い……っ」
切れ切れに囁く祥悟の声は、甘く掠れている。その声に反応して、自分のペニスがヒクヒクと震えた。
「……っん、ぁ……はぁ……もっと、奥、……っ来いよ」
祥悟は促すように腰を揺らした。
まだ苦しいはずなのに、強がって煽ってくる。
「うん。ゆっくり……ね」
智也は荒くなりそうな息を整えながら、祥悟の腰の括れを両手で掴むと、少し角度を変えながら更に奥へと突き入れた。
さっきまでのキツい抵抗は消えて、絡みつく粘膜が奥へ奥へと誘うように畝る。
擦れる度にひっきりなしに甘い痺れが沸き起こり、智也は歯を食いしばった。
油断していると、すぐに持っていかれそうだ。
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