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第347話 君という鎖33※

「あ……っぁう…っぁ、はぁ…っ」 祥悟の口からひっきりなしに、甘苦しい吐息が漏れ出る。 智也は腰を深く突き入れたまま、詰めていた息をそっと吐き出した。 急激に高まってしまった目が眩むような絶頂への甘い衝動は、なんとか治まっている。……危ないところだった。 先日初めて祥悟と身体を繋げた時よりも、気持ち的にテンパってはいないはずだ。 会えなかった数日間、あの夜のことを何度も思い出しながら、次に誘われたらどんな風に彼を抱くかと、いろいろシュミレーションしてみたのだ。 ……我ながら馬鹿みたいだな…とは思うが。 そうして準備万端のつもりで迎えたはずの2度目の逢瀬は、予想外なタイミングで唐突にやってきて、初っ端からアタフタしてしまった。 祥悟の言動は、まるでびっくり箱だ。 どんなに身構えていても、予想の遥か斜め上をいく。この気紛れな美しい仔猫が、自分を待つ間、好奇心いっぱいにお尻をいじっていたなんて…誰が想像出来るだろう。 「祥……どう?苦しい?」 深く繋がったまま、彼の滑らかな背中に自分の腹を添わせるように上半身を倒し、後ろから耳元に囁いた。 「……っ、ん、」 ぷるぷるっと震えた祥悟が、擽ったそうに首を竦める。 ……ああ……可愛いな……。 白くて形のいい耳が、官能に薄く色づいている。自分を奥まで咥えこんでいる祥悟のソコは、彼が息をする度にひくひくと収縮して、甘い疼きを次々に生み出していた。 智也は柔らかそうな耳たぶを、はむっと唇で挟み、舌でちろちろと舐めてみた。 「んぅ…っは、ば…やめ…っんぁ」 焦ったように喘ぎイヤイヤと首を振る彼の胸に手を回した。探り当てた小さな尖りを指先で摘み上げ、きゅっきゅっと引っ張ってみる。 「気持ち、いい?ね、祥」 「んっ、んっ、」 仰け反る祥悟の癖っ毛が跳ねて、顔にかかる。擽ったい。横から顔を覗き込むと、祥悟はせつなげに眉を寄せ、唇を噛み締めていた。声を出すのを悔しがる、その表情も可愛くて愛おしい。 「祥、唇、噛まないで。傷ついて、しまうから」 囁きながら乳首の先を指でくにくにすると、祥悟はくぅ…と呻いて身を捩る。ペニスを咥えこんだ彼の奥が、抗議するようにきゅっと締まった。 ……意地っ張り。 あんなに強く噛み締めていたら、本当に唇を切ってしまう。 智也は手を伸ばして彼の唇を指先で優しくなぞった。 「口、開けて?」 少し力を入れて引き結んだ唇を指先でこじ開ける。 「ん……はぁ…」 諦めて薄く開いた口から、熱い吐息が漏れた。

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