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第24話 舞い降りた恋14

「ちょっ、ちょっとストップ。祥悟くん、君って今いくつだっけ?」 祥悟は一瞬ぽかんとしてから、怪訝そうに眉を顰め 「え。こないだ16になったけど?」 (……そうだよな。俺より5歳下なんだから、まだ子どもだよな) 「その、君にそういうお誘いしてきてるのって、誰‍? うちの事務所の人‍?」 祥悟はにやっと笑って 「それは言えない。内緒」 智也は、はぁ~っとため息をつくと 「あのね、祥悟くん。そういう悪いお誘いは、きっぱり断ろうか。相手は多分、だいぶ歳上だろう? 君みたいな子どもにちょっかい出すなんて、ちょっとありえないよ」 祥悟は目を大きく見開くと 「うわぁ……智也ってやっぱさ、お堅いんだね。なんかすっげー期待裏切らない感じ」 祥悟は何故だか、ひどくご機嫌な顔になって、智也にぴたっと身体を擦り寄せてきた。 「もしかしてさ、智也って、結婚前提じゃない相手とはセックスしません、って人?」 祥悟の体温が触れている腕から伝わってくる。まるで何かのスイッチが入ったみたいに、さっきのあどけない少年の顔は消えていた。 息がかかりそうなほど間近に、ちょっと隠微な色気を滲ませた切れ長の瞳が揺らめいている。 智也は魅入られたように、濡れて揺らめくその瞳を見つめたまま固まった。 「……そういう、わけじゃ、ないよ」 「ふうん……。でも遊びで寝るのは、ダメなんだよね?」 なんだか冷や汗が出てきた。 どうしてこの子は、急に変わってしまったんだろう。 というか、まるで金縛りに遭ってるみたいな、これって……なんなのだ? 「違うよ。そういう、ことじゃなくて、だって君は、まだ子どもじゃないか」 自分の声が妙に掠れていて、遠くから聴こえてくるような、すごく変な感じだ。 「そう‍? 俺、大人だよ? 興奮したらちゃんと勃つし、挿れたら気持ちいいってのも知ってる。さっき智也とキスした時も……ちょっと勃ってたよ?」 囁きながら、祥悟の目がどんどん近づいてくる。その淡い綺麗な色の瞳に、吸い込まれそうな気がして、目を逸らしたいのに……動けない。 (……ダメだ……。逸らさないと) 「……しょう、ご、くん」 「なに‍?」 祥悟の形のいい唇の端が、きゅっと釣り上がった。その妖艶な笑みに、ぎゅっと心臓を鷲掴みにされた気がする。 柔らかい唇が、智也の鼻先をすっと掠めた。思わずびくっとしてしまった智也に、祥悟はのしかかるようにして 「ね‍? 智也。さっきの、気持ちいいキス、俺に、教えて‍?」

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