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第47話 波にも磯にもつかぬ恋18
「で? どうすんの?」
(……どうしようかな……)
祥悟は身体を隠しもしないで、無邪気に首を傾げている。智也はごくりと唾を飲み込み
「そっち、入るよ。隣いいかい?」
頷いて端に詰める祥悟に背を向けながら、湯船に入った。
(……うわ。見えちゃった)
見ないようにしているはずなのに、祥悟の股間をちらっと見てしまった自分が情けない。まだ未発達な少年の身体に、意外と立派な長いペニスが垂れさがっていた。
(……触ってみたい……。でもきっと怒るよな)
祥悟が自分に教えて欲しいテクニックに、男のものを愛撫するというオプションは、多分……含まれていない。
(……と……とりあえず、身体、洗ってみるかな)
ボディソープのボトルを掴んで、中身を手に出すと、意を決して祥悟の方を向いた。祥悟は智也のすることを黙って見つめていたが、不思議そうに首を傾げ
「先に身体、濡らさねえの?」
(……! そうだった。先にシャワーを……)
まごまごしている智也の横で、祥悟がひょいっと手を伸ばすと、シャワーのお湯を出す為に栓を捻った。
「うわっ!」
頭上からいきなり冷たい水が降り注ぐ。智也はドキンっとして、ちょっと情けない声をあげてしまった。
「…………」
祥悟はじと……っと智也の顔を見上げて
「おまえさ、ひょっとしてこういうの、慣れてねえだろ?」
(……あ。バレた)
智也は、濡れて顔に落ちてきた髪の毛をかきあげながら
「そんなこと、ないよ」
「ふーん……?」
祥悟は鼻を鳴らすと、ずいっと智也に歩み寄り
「智也。緊張してる?」
伸び上がって、微妙に目を逸らしている智也に自分の顔を近づけて、に~っと笑った。
「……っ」
いつの間にか、形勢が逆転している。これは……マズい。
「さっきからさ、なんで目、合わせねえの?」
悪戯っぽい表情で顔を覗き込んでくる祥悟に、智也は内心の動揺を押し隠して向き直った。
「身体見られるの、平気かい?」
「別に? 女じゃねーもん、俺」
「触られるのも、大丈夫?」
祥悟はくすくす笑って
「さんざん触っといて、今更、何言ってんのさ」
シャワーのお湯が上から降り注ぎ、祥悟の柔らかい髪の毛を濡らしている。濡れた髪の毛は祥悟の顔にへばりつき、毛先だけがくるっと跳ねていた。
(……なんて……綺麗なんだろう)
小顔が強調された祥悟は、やはりため息が出るほど愛らしい。生意気に笑う表情も、可愛くて仕方ない。
智也はせつないくらいの情動に突き動かされて、ボディソープで泡立った手を伸ばし、祥悟の身体をぐいっと抱き寄せた。
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