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第48話 波にも磯にもつかぬ恋19
「……ふ……ん……ぅ」
抱き締めて、まずは唇を塞いだ。だいぶ慣れてきた祥悟の唇の感触は、やっぱり甘くて柔らかくて、蕩けそうに気持ちいい。
(……落ち着けよ。がっつくなって)
自分に必死に言い聞かせながら、ソープでぬめる手で、背中をさわさわと撫でる。祥悟が擽ったがって身を捩る動きにすら、煽られてしまう。
(……これ、どこまで、許されるのかな)
さっき脱衣場で乳首を舐めた時は、祥悟は嫌がってはいなかった。……というか、そんなことをした相手と裸で密室にいる時点で、肌を触るくらいは許してくれているのだろうか。
両手でソープを泡立てて、肩先から首の周辺を優しく撫でる。
我慢出来ないのか、祥吾は首を振って、ぷはーっと唇を離し
「それ、だめだって。擽ったいっつーの」
「うーん?……気持ちよくない?」
「さわさわすんな。洗うんなら、もっと強く擦れよ」
智也は首を傾げ、いったん祥悟から離れた。泡だらけになった祥悟の身体をじっと見つめる。
白い泡が首筋を伝って、胸の方に垂れていく。泡の合間から、さっきの名残りで紅く熟れたままの乳首が、ちょこんと顔をのぞかせていた。ぷつんと膨れた小さな蕾に、白い泡が流れて垂れていく様子が……どきっとするほど艶かしい。
智也は思わず手を伸ばし、指先で泡を掬って、そっと乳首にそれを撫でつけた。
「……っあ……」
突然の不意打ちに、祥悟がびくっと震えて声をあげる。自分で自分の声にびっくりしたのか、目を見開いて呆然と智也を見上げた。
「これ、やっぱり感じるんだね」
智也は囁きながら、泡を指で塗り広げる。祥悟は目元をうっすらと染めて、きゅっと目を閉じた。指先で優しく優しく円を描きながら、祥悟の表情の変化を確かめた。
「ん……っん……」
ちょっと悔しそうに唇を引き結び、声が出るのを堪えている。
ソープの滑りを借りて、何度も尖りの周りを撫で続けると、赤みが増して更に膨らんできた。
男の子の乳首を弄るなんて、実は今日が初めてだ。自分のだって、こんなに念入りに触ってみたことはない。
感じると、女の子みたいに乳首が色づいて勃ってくるなんて、新鮮な発見だった。
祥悟の表情にも変化が起きている。眉を顰めて若干嫌そうだったのが、せつなげに蕩けていった。ん……ん……と小さく喘ぎながら、くねくねと身を捩る仕草が可愛らしい。
指先で尖りきった蕾を摘もうとしたが、滑って上手く掴めない。
「も……っやめ……ろって。なんか、変に、なる……っ」
「それって、気持ちいいって、こと?」
「ん……っぁ……わっかんねって……むずむず、する」
祥悟が切羽詰まった声をあげる。智也は指で弄るのを止めて、祥悟の腰を抱き寄せた。
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