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第100話 甘美な拷問8※

ダメだ。これ以上は。祥は、ゲイじゃないんだから。 そう思うのに、頭はまるで沸騰したようになっていて白く霞んでいた。 ショートパンツを腿まで引き下ろす。祥悟の固くなったモノが剥き出しになると、智也は自分のトランクスもおろした。勢いよく飛び出した自分のものと祥悟のそれを合わせて、震える手のひらにぎゅっと包み込む。 心臓が破裂しそうにドキドキしていた。 弾力のあるもう一つの熱が祥悟のものなのだと、自分の手の感触が教えてくれる。もう爆発寸前の自分のペニスに、夢想し続けてきた祥悟のそれが、ぴったりと寄り添っているのだ。 ……ああ……信じられない……夢みたいだ……。 つい、握る指に力が入った。封じている祥悟の唇が蠢き 「んんっ……んあっ」 眉を寄せて少し苦しげに喘いだ。 智也がはっとして口付けを解くと、祥悟は目をうっすらと開けて、少し涙目で睨んでくる。 「ば……っか、痛い。手加減、しろってば」 「……っぁ、ごめっ」 「俺が、擦る?」 「……っ」 今、自分がしていることを、祥悟の手が? ほっそりとしたあの美しい手が、自分のペニスを握ってくれる? それは……信じられないくらいの悦びだが、いや、それは、まずい。そんなことされたら、もう絶対に……もたない。 「いや……っい、いいよ、俺が、するから」 本当は、触れて欲しい。 あの手で自分を包み込んで欲しい。 男にしては華奢な祥悟の長い指先が、自分のものに妖しく絡みつく光景を想像しただけで、腰にじわっと甘い痺れが走り抜けた。 祥悟は薄く開いた目に、ちょっと不満そうな色を滲ませたが、小さく鼻を鳴らすと反論せずに目を閉じてしまった。 それを確認して、智也は恐る恐る、視線を下に向けた。 ……っ。 見てしまった。強烈過ぎる光景を。 智也はごくっと唾を飲み込むと、少しゆるめた自分の指を、そっと動かしてみた。 寄り添う2つの熱が擦れ合う。その感触と視覚的な刺激が堪らない。 智也は荒くなりそうな息を必死に飲み込みながら、ゆるゆると擦り始めた。 的確にいい所を擦るいつもの行為より、それはもどかしい刺激なはずなのに、ひっきりなしに押し寄せてくる快感の波に、腰が勝手に揺れてしまう。尻の皮膚が内腿の皮膚が、引き攣るくらい気持ちよくて、呻き声をあげてしまいそうだ。 「んんぅ……ん……ん……」 そっと顔を窺うと、祥悟は形のいい眉をきゅっと寄せて、引き結んだ唇から低い喘ぎを漏らしている。自分と同じように、祥悟が感じてくれている。同じ悦楽の波を一緒に漂っている。 そう感じるだけで、震えるほど嬉しい。

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