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第12話 女王様の激甘な日常1【閑話休題】
俺は自宅マンションに帰ってきた。
「ただいま~」
え?高校時代の話の続きはどうしたって?
ああ、あの頃のことは思い返すのもちょっとしんどいから一旦休憩だ。
「おかえり」
バリトンの低い声でそう言って恋人が出迎えてくれる。
「つかれたぁ~」と抱きつく俺の髪の匂いをかいで恋人が顔をしかめる。
「他の男の匂いがする」
「え?ああ、そんな匂う?今日はあんま触られなかったからシャワー浴びないで帰ってきたんだ」
「ったく横着しやがって。風呂行くぞ」
「え、おいちょっと!腹減ってるのに!」
抱きかかえられたので観念して首にしがみつく。
190cmあるプロバスケ選手の彼氏だから俺なんて軽々持ち上げられる。
「抱っこ楽~」
服を脱がされ一緒に風呂に入る。
頭からシャワーを掛けられ俺は抗議するが無視された。
彼氏は俺を全身泡だらけにして身体のパーツをそれぞれ丁寧に洗っていく。
足の指の間までも。
仕事で女王様やった後、俺は家では恋人にめちゃくちゃに甘やかされてるのだ。
身体を洗い終えたら湯船に入れられ、頭だけバスタブの縁に載せて仰向けになる。
こうやっていつもシャンプーもやってくれる。
「は~~癒やされる…ほんとの女王様になったみたいな気分」
「まじで頭悪い発言だな。中身も16歳んときのままじゃねえか」
「うるさいな~。8年間眠ってたんだから仕方ないだろ。でも俺にシャンプーまでしてくれるのは啓介だけだから感謝してる」
「当たり前だ。誰が他のやつにやらせるかよ」
「あはは!俺愛されてる~。高校のときの奴らが今の啓介見たら心臓麻痺起こしそう。過去に戻って未来の小山田は大門の体中綺麗に洗ってシャンプーまでしてるぞ!って教えてやりてーわ」
「ふん」
髪の毛についた泡を綺麗にに流し、トリートメンまでしてくれた。
そして一緒にバスタブに浸かる。俺は24歳になった小山田の筋肉質で張りのある膝の上に座らされている。
対して肉体が16歳のままな俺の生っ白い太ももはなんとも頼りない。
これでも一応鍛えてるはずなんだけどな?筋肉付きにくいんだよ。
「お前また痩せた?ちゃんと飯食えよ」
「え~啓介作ってくれて食べてるじゃん」
「家ではいいんだよ、晩飯は外だろお前。今日何食った?」
「え、なんだっけ?忘れた」
「食ってないな」
「あはは~」
「いくら言っても聞かない奴だ」
そう言って小山田は脇腹に手を這わせた。
「ひゃっ!ちょっとくすぐったいって」
俺が身を捩ると今度は両手で身体をまさぐってくる。
俺が動くと風呂の水が跳ねる。
「やめろって…あんっ」
俺がちょっと甘ったるい声を上げるとそれを合図に小山田が乳首を軽くつまんできた。
「んんっ!痛いってばぁ」
「痛いの好きだろ?」
「バカ…」
やわやわと乳首を捏ねられ股間に熱が溜まってくる。
「あ…ダメだって…んっ」
俺は体を捻って後ろを向きキスをする。
舌と舌が絡んで風呂の水とは違う湿った音がする。
チュッと音を立てて顔を離して小山田を睨む。
「お前のせいで勃っちゃったじゃん」
腹減ってるのに。
「じゃあ上がってさっさと済ませようぜ」
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