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第32話 井上を攻略(1)
俺はソファの肘置きに腰掛けて坂本と井上を見ていた。
井上は絨毯の上で跪いている。全裸で。
身体の前で両手首を拘束されて、ボール型の猿轡を咬まされていた。
恐怖で荒い息を吐きながら震えている。
これくらいなら多分俺でも力を使えばやれたけど、安全を期して坂本が仕上げた。
「できました」
そう言うと坂本は立ち上がった。
「うぐ、ううー!!」
井上が何か喋っているが猿轡のせいで伝わらない。
俺は坂本が作業してる間に服を脱いでいた。
今日はボルドーのシルクのガータービスチェに同色のショーツという出立ちだ。ガーターベルトは黒い網ストッキングにつながっていて、足元はピンヒールのパンプスだ。
今日のビスチェは胸元まで隠れており、首元に同色のレース飾りが付いていた。
手にはパドルを握っている。
俺はゆっくり立ち上がり井上の前に出る。
パドルの先で顎を上げ、見下ろす目に力を込める。
「黙っていうことを聞け」
静かにいうと、唸り声をあげていた井上は黙った。
「よし」
俺は井上の前で仁王立ちになる。
「お前、なんで呼ばれたかわかるか?」
井上は必死で首を横に振る。
「俺に何したか覚えてるか?」
それを聞いて井上は更に怯えた顔をし、ブルブル震えながら目に涙を浮かべた。
「覚えてるか聞いてるんだよ!」
俺はまず軽くジャブ的にパドルを振り下ろして井上の肩を打った。
「んむー!!!」
慣れている者にしてみれば挨拶のような強さであったが、そんな物で殴られたことなどない井上は恐怖で泣き出してうずくまってしまった。
「やれやれ、この程度で…坂本、顔上げさせて」
後ろ髪と顎を掴んで坂本が顔を上げさせる。
「お前、俺のパンツ脱がせたよな?」
「んぅ~、んっんんん!」
「あと、俺にオナニーさせてそれ見て勃起してただろ?変態か、お前は?」
「んんん!んん!」
首を横に振る。
「俺にしたことをお前にもやらせてやるよ。坂本、ベッドに運べ」
「んんーっ!!」
坂本は暴れる井上をこともなげに抱えてベッドの上に置いた。
座らせて、足を開かせる。
「手でしごけ。出すまでやめるなよ」
「んん~、んん!」
井上は首を振って拒否しようとする。
「お前に拒否する権利は無いんだよ」
俺はまた軽くパドルを振る。
今度は太ももに当たる。
「ひんーー!!」
「やれ」
井上はようやく手を股間に伸ばした。
両手を拘束された状態なのでやりにくそうだが、できなくもない。
革製の手錠をしたまま両手で性器を擦る。
しばらくやってみても恐怖で勃つ気配もない。
「亜巳様、何か興奮するものでも見せないとダメでは?」
坂本が見かねて口を挟んだ。
「ふん、贅沢なやつだ!こっちを見ろ」
俺はまた目で誘惑の暗示をかける。
井上は俺の目を見るとボーッとした顔つきになった。
「俺を見ながら擦り続けて」
そして、俺は井上の目を見たまま舌でパドルの先を舐めた。
ピチャ…ニチュ
パドルを舐める俺を見ながら井上の性器は勃ち上がり始めていた。
「俺に舐められるの想像した?」
「んうぅ…」
「してやるわけないだろ?この変態が」
「んんっ」
井上が自分のものをしごく度に手錠の金属部がガチャガチャと音を立てる。
俺は近寄って井上の性器を見る。
カウパー腺液が滲んでいた。
パドルで先を擦ってやる。
「ひんーっんんっう!!」
井上は悶える。その後しばらくしごかせて、最後に俺がパドルで先っぽをグリグリやって射精させた。
井上はピクピク痙攣しながらまだ俺の方を見ていた。
「坂本、猿轡外しちゃって」
言われた通りに坂本が井上の猿轡を取る。
「はぁ、はぁ、はぁ!やめてくれ、もう勘弁してくれ。悪かったよ、謝るから」
「いやー別に謝罪とかいらないんだよね」
「お願いだから帰らせてくれ…!うぅ」
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