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第47話 小山田の独占欲
小山田も食事を終えて俺の部屋に戻ってきた。
「なんで来んの」
「いいだろ、嫌なのか?」
「別に嫌じゃないけど…」
そう、嫌じゃなかった。
でも一緒にいるのが嬉しいって思っちゃうのも俺の感情じゃないってことだよね。
「小山田は俺のこと今も好きなの?」
「ああ、当然だろ」
ぐっ、ためらいもなくよく即答できんな。
悔しいけど嬉しい。
「大門も俺のこと好きだとは知らなかったけどな」
「いや…でもそれは…なんていうか俺じゃなくて姫様が大物主神を好きだったっていうから…」
「なあ、俺は神様とか姫様とかそういうのどうでもいいよ」
「え?」
「影響受けてるだかなんだか知らないけど、俺はお前のこと好きだから。それだけ」
「あ…え…そうなんだ…」
「お前は?俺のこと好きだろ?」
「す…」
「昨日泣きながら好きって言って抱きついてきただろうが」
「~~~~!」
思い出したくない!
俺はまたベッドに伏せる。
小山田がベッドに腰掛けてきしんだ音を立てた。
俺の頭を撫でてくる。
「賀茂さんとどういうことしたのか教えろ」
「はぁ?」
俺は急に話が変わってびっくりして顔を上げた。
「えっちなことって何だ」
「ひっ」
顔が怖いよ!
「いや、だから女王様になるにはプレイの練習しないとなんないだろ。あと、俺が受け取ってる勢夜陀多良比売の力のコントロールを習ってて…」
「だから具体的に何されたかって聞いてるんだ」
「え…そんなの覚えてな…」
「言え」
結局賀茂さんとキスしたこととかイかされたこととかまで洗いざらい話す羽目になった。
それを青筋立てて聞いてる小山田は怖かった。
「付き合うなら先に言っておくが、俺はかなり独占欲強いタイプだから」
「え、つ、付き合うの?」
「俺は付き合ってない相手とセックスするような主義じゃない。お前は誰とでも寝る気か?それなら俺は付き合えないし、もうお前と寝ることもない」
「えっ!俺だって別に…お前意外としないよ。でも女王様は仕事だから本番以外はやるよ?それでもいいの?」
「本当は嫌だが、そこは譲歩する」
「…じゃあ…それで…お願いします」
「ああ」
えー…俺、小山田と付き合うんだ。
小山田が俺の彼氏ってこと?うわーなんか想像つかないや。
「大門、うちに越してこないか?」
「え?」
「ここからそんなに遠くないし」
「でも…」
「広めの2LDKだから充分2人でも住める」
「いいの?」
「ああ。賀茂さんとこにこれ以上お前を置いておきたくないしな」
本当に独占欲強いんだなぁ。
「じゃあ、賀茂さんに聞いてみる。仕事に支障無いなら良いって言うと思うし」
「わかった」
「あ、俺からもいっこいい?」
「なんだ?」
「大門って呼び方やめて亜巳って呼んでよ」
「あ?別にいいが…じゃあ俺も啓介でいい」
「わかった…啓介」
なんか、もうエッチしたのに名前呼びするだけで恥ずかしいのなんなの?
はあ、俺小山田と住むのか。
小山田は同じ品川区に住んでるから割と近いしそんなに生活も変わらなそうだ。
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